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プロローグ ページ1

20XX年…この世から色が消えた。正確には白と黒のみになったと言うべきか…。

突如地球が謎の白い光に包まれ、人々は反射的に目を閉じた。
目を開けるとそこは白と黒に包まれた世界だった。

突然空襲を受けたわけではない。建物は何一つ変わらずそこに建っている。
唯一違ったのは目をつぶる前までは赤、青、黄色、緑…さまざまな色のポスターが貼られていたはずのビルがすべて白黒になっていたことぐらいだった。そのビルだけではない。色鮮やかに着飾られていたアパレルショップのマネキンも、思わず足がとまってしまうほど綺麗だった花屋の花たちも、見た目から美しい菓子店のケーキも。すべて白黒になっていた。

しかし、不思議なのはそれだけではなかった。
人々が目を開けた瞬間何事もなかったかのように動き出したのだ。
まるで元からこの世界には色というものなど存在しなかったとでも言うように…。

「なぜこの世から色が消えたのか。」

「なぜ人々はそれに疑問を持たなかったのか。」

そして…

「この出来事の奥には何が隠されているのか。」

これらの疑問は生まれることもなく静かに闇の奥に消えていった…。



しかし、


21XX年、あの出来事から約100年がたったこの日…。


世界が動き出す…!!

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作者名:ひなたろ | 作成日時:2016年7月21日 21時

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