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【第38話】 ページ41

今晩は莉犬君の部屋で寝かせてもらう、ということで、早速部屋を案内された私は、莉犬君のベッドで2人で電気を消して寝転がっている所だった。

こんなこと本人に言ったら怒るかもしれないけど、莉犬君は身長も小さいし中性的な感じなので、同じベッドで2人で寝るということにもそんなに抵抗はなかった。

莉「あの、さ……。」

ふと、莉犬君が口を開いた。

「どうしたの?」

莉「…ホント、ごめんね。」

薄暗い中でも、莉犬君が申し訳なさそうな表情を浮かべているのが分かった。

ごめん、というのは、私が退学になった件についてだろうか。

莉「俺達……ちゃんとAちゃんの事守りきれたのかな。俺達がもっと上手くやってれば、Aちゃんは退学なんかにならなかったのかな…家を追い出されるなんて事にはならなかったのかな、って、どうしても考えちゃって。」

「莉犬君……」

莉「あはは、ごめんね、こんな事言われても、困っちゃうよね。」

そう言って莉犬君は力なく笑った。

別に本当に気にしてないのに、責任感が強くて優しい人なんだな、と私は思った。

「別に大丈夫だよ、さっきも言ったけど、命守ってもらっただけで十分ありがたいし……。」

莉「……ホント?俺達の事、恨んだりしない?怒ってない…?」

莉犬君の口から零れた言葉に私は思わず驚いた。

恨むだなんてそんな事する訳ないのに。

「なんで命の恩人に対して恨んだり怒ったりするのw」

私がそう笑うと、莉犬君は、よかったぁ、と安堵の声を漏らした。

「…っ!」

すると、急にずいっと莉犬君の顔が近づき、二人の間の距離が縮まってびっくりする。

薄暗い部屋の中でも、莉犬君の力強い眼差しがこちらを向いているのが分かった。

莉「……Aちゃんの命は、何があっても、俺達が絶対守るからね。」

そう言われ、ぎゅっ、と両手を莉犬君の両手に包み込まれる。

莉犬君の温かい体温が手を通して伝わってきた。

「うん、ありがとう…!」

近い距離に恥ずかしくなってそう言って笑うと、それに釣られて莉犬君も笑い出した。

静かな部屋に、二人の小さな笑い声が微かに響く。

何だかとても温かい気持ちになった。

こんなに幸せなら、ある意味家追い出されてよかったかも、なんて。

そんな事を思いながら、私は静かに目を閉じ、眠りについた。

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くりボッチ - 続き気になるので頑張ってください!!無理しないでくださいねヽ(´ー` )ノ (2021年8月2日 19時) (レス) id: 7d59f0ef3f (このIDを非表示/違反報告)
赤猫君。(プロフ) - ひなさん» 続き気になる...更新楽しみにしてますよ!!!応援します! (2019年10月13日 22時) (レス) id: 8740c32d82 (このIDを非表示/違反報告)
あおい - すごい面白いですね 次の更新も楽しみに待っています (2019年9月16日 21時) (レス) id: 8a1a177507 (このIDを非表示/違反報告)
運子 - 何でこんなに面白いんですか?え?何で?何でだよオ゙オ゙オ゙オ゙オ゙オ゙。。。スイマセン (2019年7月30日 0時) (レス) id: 794c83e2e4 (このIDを非表示/違反報告)
ぷりん丸 - え????おもろい( ゚д゚)更新がんばってくださぁぁぁぁぁぁぁぁぁい! (2019年7月26日 18時) (レス) id: bd2dd5a67e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ひな | 作成日時:2019年4月22日 16時

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