【第24話】 ページ27
黒っぽくて大きめの、少し高そうな車に、再び体を揺られる。
隣の運転席には、田中さん、というらしい人が座っていて、ハンドルを握って車を運転してくれていた。
結局あの後。
今日は疲れただろうし、家で休んでおいで、と言われ、るぅと君に入れてもらったお茶を飲み干し、私は家まで車で送って貰うことになった。
何かあったらこれ押して、直ぐに駆けつけるから。
そう言われ、ななもり君に渡されたスイッチを持って。
私が外に出た頃には、すでに段々と日が沈み始めていて、辺りは薄暗くなってきていた。
…な組の人達を信じると決めたし、スイッチも渡されたけど、まだ恐怖心は残ったままだ。
……今日の夜安心して眠れる気がしないな。
そんな事を考え始めると、私の頭の中は恐怖や不安で埋め尽くされていく。
でも、いくら怖がっていても仕方ないし、現状は変わらない。
私にはどうする事も出来ない。
私はそんな事を思い、はぁ、と思わずため息が漏れてしまう。
田「着きましたよ。」
私がそんな事を考えている間にもう家に着いたらしく、田中さんが落ち着いた声色でそう告げる。
「ぁ、は、はい…。」
私は憂鬱な気分のまま、そう言って車から出る。
「ありがとうございました。」
田「いえいえ。では。」
そう言った田中さんに私は軽く一礼をする。
そして車の扉を閉め、自分の家に向かおうとして、一瞬足が止まった。
私の家の車庫に、あまり見かけない車が一台止まっているのが目に入ったのだ。
こんな時間に訪問者…?
私は嫌な予感がして家に入るのを躊躇ったが、このまま家に入らない訳にもいかない。
私は恐る恐る、家の扉を開けた。
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くりボッチ - 続き気になるので頑張ってください!!無理しないでくださいねヽ(´ー` )ノ (2021年8月2日 19時) (レス) id: 7d59f0ef3f (このIDを非表示/違反報告)
赤猫君。(プロフ) - ひなさん» 続き気になる...更新楽しみにしてますよ!!!応援します! (2019年10月13日 22時) (レス) id: 8740c32d82 (このIDを非表示/違反報告)
あおい - すごい面白いですね 次の更新も楽しみに待っています (2019年9月16日 21時) (レス) id: 8a1a177507 (このIDを非表示/違反報告)
運子 - 何でこんなに面白いんですか?え?何で?何でだよオ゙オ゙オ゙オ゙オ゙オ゙。。。スイマセン (2019年7月30日 0時) (レス) id: 794c83e2e4 (このIDを非表示/違反報告)
ぷりん丸 - え????おもろい( ゚д゚)更新がんばってくださぁぁぁぁぁぁぁぁぁい! (2019年7月26日 18時) (レス) id: bd2dd5a67e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひな | 作成日時:2019年4月22日 16時