一番怒らせちゃいけないひと 緑side ページ34
「阿部ちゃん、俺、多分もう大丈夫。ありがと」
そう言って、ふっかがやけに吹っ切れたような顔して
言ってくるから。
「……なんかうさんくさい」
「なぁんでよ」
「いや、我慢してるときの顔。それ」
「そんなことないよ。実はさー」
話し出したふっかの話。
実は俺は大体の大枠は知ってたけど。
Aさんと再会した話し辺りから、
知らない内容だった。
家に…来た？
話…したけど、終わりにした？
え？どういうことなの？ってなって。
最終的に、
蓮と幸せになってくれたらいいな。
で締めくくられた結論に出た言葉は。
「は？」
「ん−、なんかさ、蓮と付き合ってるから。
2人が幸せなら邪魔しちゃいけないかな
って思ったんだよね」
「え、ちょっと待って。それってAちゃんに、
今、幸せって聞いたの？」
「だって蓮だよ？大切にするに決まってるし」
「いや、それはそうだけど」
「俺のことはもう吹っ切れてるからこそ、
佐久間と連絡とってても、俺には連絡
してこなかったんだろうし」
「いや、あれは佐久間が一方的に懐いてたわけでしょ！？」
「なんで阿部ちゃん、そんな詳しいの……」
あ、やぶへびだった……。
「まぁ、とにかく、相手の気持ちも
きちんと聞かずに、最後とか。
それでふっかは本当にいいの？」
「幸せになってくれるなら……いいと思ってる」
「ちゃんと好きって伝えたの！？」
「今さら俺が言うのも……
付き合ってた時だって真剣にはそんな言ってないし…」
語尾にかけて声が小さくなっていって。
自信がなさそうになるのは、
きっとそのせいで彼女が離れていったんだと、
思っているからなんだろうけど。
それを何年もたった今でも、
ちゃんとできないなんて……取り戻せるのか、それ。
相手、あの蓮だぞ。
「なにそれ、なんかつまんない」
精一杯の抵抗をして。
照に佐久間の様子を聞いて傾向と対策を練らないと、
と決意した。
(他人の恋路にどうこういう余裕は俺にも照にもないけど。
それでもふっかのこれは、面倒だから！)
ややこしいことになっているなと思いつつも、
ちゃんと落ち着くところに落ち着くと思っていた、のに。
他人の恋路を手助けしようだなんて……
ある意味、俺もおせっかいになったなと思うけれど。
放っては置けない気持ちが
どうしてもあるから
仕方ないと自分に言い聞かせた。
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ひな(プロフ) - ビルスさん、ありがとうございます！初コメント、感想を頂けて嬉しいです！メインがふっかさんなので、やっぱりそこのご要望は汲んで行けたらと思ってます！ありがとうございます！ (2023年2月8日 10時) (
レス) id: d3c82ded38 (このIDを非表示/違反報告)
ビルス(プロフ) - こんにちは。読ませていただいてます。でも最後はふっかと戻ってほしいです。願望… (2023年2月8日 7時) (レス) id: e2c763f4f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひな | 作成日時：2023年2月7日 13時
