似過ぎている声 ページ13
そういえば目黒の撮影ってどこら辺まで進んでるんだろう？と
思って連絡してみると、電話OKって話だったのですぐに
かけてみる。
「めめー？いま、大丈夫？」
「大丈夫っす。というか、ふっかさん、今回やる気ですよね」
「いや、撮影がどれくらいまで進んだのかなーと思って。
見学とかお願いしたら行けそう？」
「大丈夫だとは思いますけど……今日、佐久間くんも来てましたし」
「あ、そうなの？」
「はい。あ、ちょっと待ってください」
電話から遠ざかる声と向こう側で聞こえる女性の声。
内容や細かいことまでは聞こえないけど、
この時間の自宅に居るって
ことは彼女…？だよな。
どこか聞き覚えのある声に、心がざわつく。
「ねぇ、めめ。今のって彼女？」
「はい！前にお話した原作者のA……さんなんですけど」
「なぁに。もう同棲してんの？」
「いえ、撮影期間中って他の仕事もあるし、
食生活が乱れがちなんで、
ご飯作ってもらうついでにたまに泊って帰るってだけです」
「頻度高そう」
「まぁ、そこそこっすかね……」
そこから話は撮影のことになり、
15分くらいはなしたところで、彼女のお風呂湧いたよー
って声が聞こえる。
(似すぎじゃない？声も、言葉の選び方とかも)
よく考えればAも同じ、声も、言葉の選び方も。
彼女のことを考えすぎて、そこまで追い詰められたのか、
それともあり得ない偶然なのか。
分からないけれど、突き詰めるにはまだ不安の方が大きくて。
とりあえず切った電話のこちら側で大きなため息をついた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 240人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひな(プロフ) - ビルスさん、ありがとうございます！初コメント、感想を頂けて嬉しいです！メインがふっかさんなので、やっぱりそこのご要望は汲んで行けたらと思ってます！ありがとうございます！ (2023年2月8日 10時) (
レス) id: d3c82ded38 (このIDを非表示/違反報告)
ビルス(プロフ) - こんにちは。読ませていただいてます。でも最後はふっかと戻ってほしいです。願望… (2023年2月8日 7時) (レス) id: e2c763f4f9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ひな | 作成日時：2023年2月7日 13時
