きみと曖昧 ページ3
「大ちゃんには関係ない」
「いやー、関係なくもないかもしれないから
聞いたわけで」
「帰れ」
「ひどーい」
「本当に原稿が進まなくて、泣きそうなんだってば」
この間、何でか知らないけど椅子に座って
顔を上げて下から見上げる私と
その手のひらで優しく私の頬を両側から挟むピンク髪。
「大ちゃんさ、私のこと、言ってないよね……？」
「言うわけないじゃん、言えるわけないじゃん。
どう言うのさ」
「俺のレギュラーアニメの原作者が
あなたの元セ フレでした？」
「いや、あいつはそういう器用なやつじゃないから」
「まあ、そこはさておき」
「置いておくの！？そこ！？」
ピンクが挟む手を強くしてきたのと、
上を見上げ続けるのもしんどくなってきたので、
頭をふりふりして、逃げ出す。
「だいちゃーん。なんかネタ出して」
「なぁに、詰まってんの？」
「恋愛要素入れてって言われたけど、
そもそも恋愛経験少ないのよ、わたし」
「あんなにモテてたのに？」
「あれはモテとは言わない」
「それ、相手に失礼だからだめ」
「はぁい……」
「で？なに、今回はどんな話なの？」
「えっ……大ちゃん読んでくれてな…い…？」
「世の中に出てない原稿読めるか！」
「まぁ、それはそう」
「あれ、いつものとこに置いてんの？」
「Dr●pBoxの中にテキストで入れてるー」
「分かったー」
と言って、自分のスマホ持ってソファにごろん。
その横に行って、床から大ちゃんを眺める。
この横顔、好きだなあ。
あの人は指も綺麗だったけど、
横顔も優しかったなぁ。
引っ越す前から、家具は変わってないから
このソファに同じように寝転がってたなぁ。
なんて、考えながらソファに頭を載せる。
「ねぇ、寝ないでよ？」
「……ん、月末でちょっと疲れた」
「もう……そんなところで寝ないの」
「それ……辰哉くんにも言われた……」
意識を飛ばしながら、
優しく頭を撫でてくれる彼は
恋愛感情が絡まない分だけ、
気を許せる優しい友達だなぁと思いながら、
ゆらゆら揺れるからだが運ばれる感覚に、
ゆっくりと幸せな気持ちに浸った。
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ひな(プロフ) - きらさん» きらさん、教えて下さりありがとうございます！スマホで更新した際に触れてしまったようです。解除しました！ (2023年2月3日 11時) (
レス) id: d3c82ded38 (このIDを非表示/違反報告)
きら(プロフ) - オリ.フラ立ってますよ！違反報告されてしまう前に解除お願いします (2023年2月3日 10時) (レス) id: 0df082814a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひな | 作成日時：2023年2月1日 17時
