乃木坂4期生短編4

桜に朧月／遠藤さくら ページ32

賀喜side


賀喜｢さくちゃん、見すぎ｣

遠藤｢え？｣

賀喜｢またAちゃんのこと見てたでしょ｣

遠藤｢なんか目が離せないんだよね｣


さっきはあんなふうに言ったけどさくの言うことはよく分かる。Aちゃんはなんというかクールで掴みどころがなくてなんだか目で追ってしまいたくなる、もっともっと知りたいと思ってしまうようなそんな存在


ある時、


今日はレッスンの日なんだけど…


さくの様子がいつもと違う。


マスクから見える頬がうっすら赤くて息も上がっているから体調悪いのかな、なんて思っても長い間一緒にいると、本人が言いたくないことには触れない方がいいような気がしてしまう。


自主練の時間を使って曲を流して全体で振りを合わせる。



すると横にいたさくちゃんのからだの力が抜けてグラッと傾く

助けなきゃと思っても身体がが鉛のように重くなって動くことが出来なくて身構えるように反射的にギュッと目をつぶってしまった


鈍い音が鳴り響くかと思いきや、


A｢っと…｣


さくちゃんの横にいたAちゃんが支えてくれていた。


賀喜｢さくちゃん、！｣

梅｢さく？聞こえる？｣

A｢うわ、からだめっちゃあついですね｣



倒れちゃった冷静にさくちゃんを横にして


A｢先生呼んできます｣

なんてレッスン室を後にしてしまった。

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