胡蝶の夢 (ページ3)

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２話ページ3

電車に乗り、目的地に辿り着く。
雄英高校の校門を潜り抜け、昇降口へと向かう。下駄箱を開け、靴を脱ぎ上履きを取り出す。それを履いて廊下を歩いていると教室に着いた。

扉を開けるとクラスメイト達シーンとしている。
みんな自分の席に座っているようだ。
ガラガラッと扉の開く音に反応して全員が一斉にこちらを見た。

(何あれ……)

金髪のツンツンした少年と眼鏡をかけた少年が何やら揉めている。

(なんでもいいけど、うるさい……)

そう思いながら空いている席を探す。

(席……あそこか……)

席に向かい、そこに座る。筆記用具や教科書を取り出し机の中に入れて一息ついた。特にする事もないので本を読むことにする。

それから暫くして、男性特有の低い声が聞こえた。

「お友達ごっこしたいなら他所へ行け
ここは…ヒーローだぞ」

ごもっともな事を言っているのは分かるが、黄色い寝袋に入っている姿がどこからどう見ても不審者だ。

(この人が教師……これから１年間大丈夫かな……)

心にある不安を押し殺しながら本を仕舞っていると。いつの間にかぬるりと寝袋から出た先生がコレと称して体操着を出した。