【文スト】あの電子音に文豪達を。~more sounds~【ボカロ】

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ゆっくりと這い出た先の泥黎の中心街で、

延命ばっかりのそんなデータを造って、読み出して、更新して、消すだけじゃあ

この世では命すら買えないな。

今の文明は醜悪化し、なんでも長に縋るという馬鹿で滑稽な宗教性に呑まれて揉みくちゃになっている。

そんな奴らを、瓦礫の上から二人は見ている。

「いたぞ！！捕らえろ！！」

ノイズが混じった銃声が響く。

歪んだ戒厳令という罰が下された、いつも通りの夜。

誰かが呟いた生命論など、二人の前では塵にもならない。

囚われの姫？

そんな物はいない。

太宰「ねぇ、もういいかい？」

嗚呼。

悲鳴という名の詠唱。

人格をも崩壊した劣等人間。

いや、人間じゃないな。

さあ。

中也「おさらばしようぜ。」

此処にいる全ての人間へ。

「「滅びてしまえ。」」

之は、双つの悪魔からの贈り物だ。

たんと受け取るがいい。
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
一応意味。

泥黎(ないり)→地獄、奈落
戒厳(かいげん)→三権(立法,行政,司法)を軍に委ねる事

2→←~とある日の事。~『本』通りに進む時。

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