【zmem】奇病(?) 甘々 ページ28
zmside
『痛っ…!』
「エミさん、大丈夫か?」
本を読んでいたエミさんは、どうやら紙で手を切ったらしい。
だが、流血している筈の指からは、真っ黒な蝶が飛び立っていた。
「あぁあぁ、蝶出ちゃっとるやん!ほら、絆創膏」
『……すみません、迷惑をかけてしまって…』
「そんな事ない。エミさん危なっかしいけど、いつも俺のこと考えてくれとるやん?ちょっとくらい、恩返ししたいねん…」
自分でもビックリするくらい、優しい声が出た。
それに加えて微笑み、エミさんのことを抱きしめた。
やっぱり、暖かくて安心する。
『…ふふっ。そんなことを思ったくれていたんですか?嬉しいです』
「どんぐらい嬉しい?」
『世界…いえ、この世の中で何よりも』
「じゃああの世では嬉しくないん?」
『ゾムさん。人はね、前世の記憶を持って生まれるんですよ。思い出せないだけ。だから、私の記憶には、永遠に残るんです。できれば、忘れたくは…ないですけど…』
エーミールは、どこか悲しい顔をして笑った。
へぇ、そうなんや……知らんかった。
せやけど、やっぱり忘れないでほしいなぁ…。
「んふふ、エミさ〜ん!」
俺はエミさんをギュ〜〜〜〜ッと抱き締めた。
エミさんは「わぁっ!」と情けない声を上げ、体をビクッと跳ねさせた。
『ゾ、ゾムさん!?どうしはったんですか…?』
「エミさんが、俺のこと忘れないため!!」
自分でもアホらしいと思った。
世界の理には、逆らえないというのに。
するとエミさんは、そっと俺の腕に自分の手を重ねた。
「エミさん…?」
『ゾムさん、ありがとうございます。……じゃあ、この病気を治してくださいね。それでしたら、絶対に忘れませんから』
「…!!おん!絶対治したる!!」
次の日、エミさんの血が蝶になることはなかった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
奇病要素がこれっぽっちも入っていない!!!
こうなる筈じゃ……なかったんです!!!!
あ、みなさん平成終わりますね。
令和……なんかどっちでもいい気が…。
(実際そこまで盛り上がってない人)
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最近花言葉にハマってるヤツぅ - リクエストします。できたらshozmお願いします! (2021年9月26日 22時) (レス) id: bb7ade724c (このIDを非表示/違反報告)
onigiri710(プロフ) - リクエスト失礼しますm(_ _)mzm受けでGrさん攻めでオメガバースってできますか?更新楽しみにしてますm(_ _)m (2020年5月26日 23時) (レス) id: da17dc294d (このIDを非表示/違反報告)
マァシュ(プロフ) - アホ×100人分さん» ふぁぁぁあありがとうございますおあぁぁぁぁぁ!!!!!!更新出来ずすみません…。これからもよろしくお願いします!! (2019年7月7日 20時) (レス) id: 704c3d4927 (このIDを非表示/違反報告)
アホ×100人分 - 闇キュア私も好きですよ!!マァシュ様の作品はストーリーも文章も神すぎて.....好き(語彙力) (2019年7月4日 2時) (レス) id: 6b244d2531 (このIDを非表示/違反報告)
絶対匿名03(プロフ) - 私もしょーてんしました (2019年4月10日 16時) (レス) id: b60e961817 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:マァシュ | 作者ホームページ:http://27espionc.crystal
作成日時:2019年2月10日 15時