ut 目を疑う話※曲パロ ページ20
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『非常に残念なことですが本日地球は終わります』
あまりに唐突な世界終了の知らせだった。
サイレンの音、沢山の悲鳴。
本当に、この世界は終わる………。
僕は1人だ。
「もう…全て諦めてしまおうか…」
『ねぇ、聞こえる?』
え……何…?
『まだ伝えなくちゃいけないことがあるよね?』
『大丈夫、疑わないで』
嘘だ…。
『きっとあの丘を越えれば、その意味を嫌でも知ることになるから』
ヘッドフォンから聞こえる声を、僕はよく知っていた。
『このままだと、君は消えてしまう……ねぇ___』
この声は…______。
『生き残りたいでしょ?』
他でもない、僕自身の声だ……。
交差点は当然大渋滞。
そこではもう、老若男女は関係ない。
男の怒号やら赤ん坊の泣き声やらで埋まって行く。
暴れ出す人、泣き出す少女、祈り出した神父を追い抜いて、
ただ1人目指すのは逆方向。
……あの丘の向こうへと。
どうしてこんなことになったんだろう。
…何も……何も思い出せない。
…………でも。
『…早く!早く!』
気付けば涙が溢れていた。
何の涙かなんて……もう…分からない……。
『合わなくちゃいけない人がいるでしょう!?だから…_____』
『早く、あの丘の向こうに_____」
息も絶え絶え辿り着いたんだ……空を映し出す壁の前に…。
なのに……。
「やっと…わかったのに…」
「やっと……伝えられると思ったのに…」
_____何かがなかったんじゃない。
「あいつ」がここにいないんだ。
『…やっぱりもう…ダメだったんだ』
『ここでしか……この場所でしか、もう伝えることができなかったのに…!』
『こんな…こんな世界ならいっそのこと_____!』
……そんなこと言わないで?
間に合わなかったけど、最後の最後で僕は……
自分の気持ちに気付けたんだからさ。
箱の中の、小さな世界で、今までずっと生きてきたんだな…と。
科学者達の手で燃え尽きて行く街だったモノを、
ただ、呆然と見る耳元で、ヘッドフォンの向こうから…
きっと最後になる僕の声が聞こえてきた。
『ごめんね…鬱……』
次に生まれ変わったら…また一緒に遊ぼうね………「 」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
今回はヘッドフォンアクターを題材にしました!
漫画と歌詞を交互に見ながら考えてました。
曲パロはカ◯プロが多くなる予定です。
gr×tn ®ちょっとお仕置き♪ ※調教(?)有→←zm×ut 一緒に逃げよう
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うら(プロフ) - tnzmそれな 可愛いそれな すみません (2019年4月24日 16時) (レス) id: a5cd1ec160 (このIDを非表示/違反報告)
麗惟(プロフ) - ありがとうございます!とってもいいです!読んでる時にニヤニヤがとまらなかったです! (2018年12月27日 17時) (レス) id: 8745b8d9fe (このIDを非表示/違反報告)
マァシュ(プロフ) - 赤猫さん» ありがとうございます!大丈夫です!どちらも書かせていただきますね^ ^。リクエストありがとうございます! (2018年12月27日 7時) (レス) id: 704c3d4927 (このIDを非表示/違反報告)
マァシュ(プロフ) - リトアルさん» リクエストありがとうございます!我々rの玩具大好きなんすよグヘヘ((。頑張ります! (2018年12月27日 7時) (レス) id: 704c3d4927 (このIDを非表示/違反報告)
赤猫(プロフ) - マァシュさんの書くトンさんの話が可愛すぎて萌え死にしてました。リクエストなんですけど、emzmのrで内容はマァシュさんの書きやすいので大丈夫です!それと、リクの数の指定は無かったので、大丈夫でしたらemsyoのrお願いします。 (2018年12月27日 1時) (レス) id: ede971eb51 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:マァシュ | 作者ホームページ:http://27espionc.crystal
作成日時:2018年12月11日 19時