旦那様は奥様にはかなわない (ページ3)

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旦那様と奥様ページ3

眼をちかちかさせながら自分の体勢を立て直そうとしたとき、奥から誰かがもう一人やってきた。

「いらっしゃーい！さ、はいって！」

ヤバすぎる、この人もキラキラだ。

あっけにとられていると、オンニの手をキラキラ1号さんが。
ワタシの手をキラキラ2号さんが引っ張ってお部屋の中に引き入れた。

「うわ…ぁ…」

お部屋の中はシンプルで、きれいに手入れがされていた。
調度品もいいものだとわかる。

「ささ、すわってすわってー」

キラキラ1号さんに促されるまま、これまたふっかふかのソファに座る。

「ちょっと待っててねー」

というや否や目の前にはアイスコーヒーが出される。

「さ、一息どうぞ」

「ありがとうございます」

いつもはお断りするのだけれどキラキラ1号さんのスマートな進め方につい一口飲んでしまった。

…めっちゃおいしい！

隣を見るとオンニもワタシのほうを見ている。

「あっはー、落ち着いた？」

深呼吸をして、きちんと座り直し、二人で声をそろえてご挨拶。

「初めまして。東方ハウスキーパー紹介所からまいりました、新井と佐伯でございます」

「堅いなあ…」

「堅いねぇ…」

え、と思い二人をよくよく見ると…

「東方神起！！！」
「ユンジェ！！！」

新しい雇い主は…ユンジェ…？

びっくりして大声を出してしまった…

「も、もうしわけありません！」

「いいよいいよ～。びっくりした？」

「口から心臓飛び出すとこでした…」

オンニが軽くため息をつきながらそういうと、

「だよね～」

と言いながら二人で大笑いしている。

「そろそろ真面目なお仕事の話をしようか。ふたりとも、驚かせてごめんね。
　ぼくはチョン・ﾕﾝﾎ」

「ぼくは、キム・ｼﾞｪｼﾞｭﾝ」

「存じ上げております…」

知らないわけがない。
ワタシたちは…ビギさんなのだから！！！

「二人には、ここのおうちのハウスキーピングをお願いしたいんだー」

ｼﾞｪｼﾞｭﾝがにこやかに話し出す。

「条件はこの用紙に記入してある通り、あとは契約書にサインすれば契約成立」

「よく読んで、ぜひ契約してくれるとうれしいんだけど」

キラッと白い歯を見せながらユノが畳み掛ける。

ワタシとオンニが契約書を読んでいる間、二人は優しい表情でずっとこちらを見ている。
はっきり言って、条件は破格。
お給料文句なし、住み込みのお部屋は一人一部屋、お休みも充分…
これ、いいの？