○安心できる場所 ページ19
.
.
.
私はこの仕事を始めてから少しして、悩んでいたことがあった。
ありがたいことに演技のお仕事が増える中で、役に入り込みすぎてしまうことについて悩んでいた。
だんだん休息が取れなくなっていき、家に帰って自分と役を切り替えることが少し難しくなっていった。
そんなある日、同じく東京に上京した彼氏から電話がかかってきた。
『もしもーし？』
「......」
『んあ？もしもし？聞こえてるか？』
「...聞こえてる」
『どうした。なんかあったのか』
「.........あいたい、」
『...ちょっと待ってろ』
私はしばらく電話がきれた携帯を見つめていた。
彼も忙しいのに...、今やってる役は...、ご飯食べなきゃ...、あのシーンは...、お風呂はいらないと...、
ぐるぐるぐるぐる
めまいでも起こしそうなほど脳みそが回転している感覚だった。
インターホンがなった音でハッとした。
急いで覗き穴から外を確認して扉を開ける。
目の前には心の底から待ち望んでいた彼がいた。
『A、大丈夫か、？』
そう言われた瞬間私の心のダムは決壊した。
突然泣き出した私にびっくりした彼はドアを閉め私をリビングまで誘導した。
お互い向き合ってソファーに座ると、ふわっと抱きしめられた。
私は一生その感覚を忘れることは無いだろう。
何も聞かず、何も言わず、全てを優しさで包み込んでくれたあの感覚は今でも鮮明に覚えている。
肩の力が抜けて脳みその回転が落ち着いていった。
彼は私が泣き止むまで抱きしめてくれていた。
顔を上げると彼は眉を下げて心配そうに私を見つめていた。
全てを話すと、
『最強彼氏に任せなさい！』
と言って、その日は私の身の回りのこと全てを手伝ってくれた。
本当に感謝している。
その日から彼は少し過保護が増した気がするんだけど愛情だと思っておこう。
ずっと近くで見守ってくれる、唯一私の安心できる場所。
その時に私は絶対絶対絶対この人と結婚するって決めたんだ。
高校生の私ってばほんと見る目あるね！！！！！！
優しさに溢れた君がとても大好き。
.
.
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 412人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
眠たい侍(プロフ) - akiさん» ありがとうございます‼️嬉しいです（╹◡╹）🩷 (1月5日 1時) (
レス) id: aca4ee7c29 (このIDを非表示/違反報告)
aki - 設定も2人の関係性も良いですね🌜🌛推せる2人です✊❤️更新待ってます✨ (1月4日 15時) (レス) id: c67311335d (このIDを非表示/違反報告)
さんかく(プロフ) - Kさん» ありがとうございます！かわいい二人を書きたかったのでよかったです^_^🩷 (12月19日 14時) (レス) id: 663da7cbb7 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - かわいすぎて微笑ましかったです！応援しています♡ (12月18日 19時) (レス) @page17 id: 4be7f19f08 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：眠たい侍 | 作成日時：2023年12月17日 12時
