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「悪かったね、佑亮が…」
「いえ、コチラこそ」
小笠原先輩が申し訳なさそうな顔をした
小笠原先輩と福田はやっぱり知り合い、という関係だけで済まされるようなものではなさそうだ
「…で、話って…」
「あぁ、アレね。Aちゃんと帰るための口実」
「…は？」
な、何それ！！！！
驚いて、後ずさりしてしまった
なんだこの奇跡と呼べるようなスペシャルイベントは
「あれー？引いちゃった？」
「ま、まさか…って、あの、彼女さんは？」
「彼女？あぁ、別れたよ。」
「別れた…へぇ……」
小笠原先輩がフワッと言うもんだから、重大さが一瞬分からなかった
「別れた？！！！」
「うん。アハハ、そんな驚くことないよ。でも。内緒ね」
「あ。も、もちろんです」
驚くに決まってる
綺麗な彼女とあんなに幸せそうだったのに
余計なこと突っ込んでしまった…
どうしよう…変な空気にしてしまったじゃないの
「だ、あ、あの…福田とは友達なんですか？」
「佑亮？」
小笠原先輩が変な顔をした
…ば、バカ！！！！
私の超バカ！！！！
ありえない、なんで福田のこと聞いたの！
明らかに仲良くなかったじゃない！！
「友達じゃないよ。」
「はは…ですよね…」
「幼馴染」
「え？」
「俺と佑亮は幼馴染なんだ」
幼馴染？
福田と、先輩が？
衝撃というか、なんというか…
幼馴染ならあの時、私にわざわざあんなこと聞かなくてもよかったんじゃないかな
「家どっち？」
「あ、コッチです…」
「俺と一緒だ。」
なんだか、夢見心地で何を話しているのか何を聞いているのかわからない
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作者名：くろせ。 | 作成日時：2018年3月9日 22時
