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香織には電話で平謝りして、許してもらえた
福田佑亮のせいで…
本当に昨日は散々だ
しかも体重増えてたし…
まぁあれだけ食べたらわかりやすく増えるよね
昨日のことをイライラしながら思い返す
「おはよう。」
後ろからパタパタと足音が聞こえて、さらにご丁寧に挨拶まで聞こえた
「ハイ、おはよう…」
男子の声で、無意識に福田佑亮の声だと判断する
昨日のことを一喝してやろうと振り返ると、目を疑う光景がそこにはあった
「おがっ…小笠原先輩？！！」
「あ、名前知ってくれてたのか。アハハ光栄だなぁ」
目の前に立っている小笠原先輩
待って？
何コレ現実？
ありえない光景に目を擦る
あ、ありない、マジで
有名人に街中で出会ってる気分
小刻みに震える身体がいうことを聞かなくて、唇も微かに震えた
「君、佑亮と友達？」
「ゆ、佑亮？」
小笠原先輩の口から飛び出したのは、私がワンパン入れてやろうかと思ってる奴の名前
佑亮の人脈に殺意が湧いた
小笠原先輩と知り合いなのか、アイツは
「アレ？違ったかな。昨日偶然ファミレスにいたの見ちゃったんだけど…」
「あ、ハイ。昨日一緒にいました」
そう答えると小笠原先輩の顔が急に明るくなった
「やっぱり。」
「かと言って友達だとかは…」
「アイツ元気？」
は？
声にはださなかったけど、かなり意味がわからなかった
「はぁ、元気だと、思いますけど」
「そっか。アイツ、友達少ないからさ…仲良くしてやってよ」
小笠原先輩は悲しそうに笑った
胸がきゅうっとする笑い方
小笠原先輩には福田に直接会うことができない理由があるんだろうか
面と向かって話せない理由が…
「んじゃ、引き止めてゴメンね。」
「あ、ハイ。」
あっぶない、ちょっと想像が広がるところだった…
小笠原先輩がヒラヒラと手を振って私より先へ進んだ
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作者名：くろせ。 | 作成日時：2018年3月9日 22時
