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今日の仕事も一区切りつき、
ナリと休憩室に向かうと12件もの不在着信が来ていた。
テヒョンくんに折り返し電話をかけると
1、2回コール音が鳴って｢ヨボセヨ？｣と低い声が聞こえてきた。
｢ごめん、仕事で気づかなかった｣
TH｢こちらこそ何件も電話しちゃってすみません。｣
｢………なんかあった？｣
TH｢…………………………記事の、ことで…｣
しばらくの沈黙の後に聞こえた声は細く、震えていた。
｢私は気にしてないよ？｣
TH｢…本当ですか？｣
正直ちょっと傷ついた
さっきはちょっと昂ってしまったけど、
よくよく考えてみたらテヒョンくんはそんな事しないと思う。
TH｢僕、夜遅かったからソミを送っていっただけなんです。本当です。｣
｢…そうなんだ｣
TH｢今夜会えますか？｣
｢うん、いいよ｣
TH｢迎えに行くので待っててください｣
1分にも満たない短い通話だったけど、
テヒョンくんの素直な気持ちが伝わった気がした。
小一時間程待っていると"着きました"と連絡が来て外へ出た。
乗りなれた高級車が発進すると
テヒョンくんはゆっくり話し始めた。
TH｢何回も言ったと思うんですけど、本当に善意だったんです。｣
｢そんな何回も言わなくてもわかるよㅋ｣
TH｢ほんとですか？ㅋ｣
ずっと強ばっていたテヒョンくんの顔に笑顔が浮かんだ。
最初聞いた時はふざけんなって思ったけど、
今はもう本当に気にしてない。
なんならソミさんとのコラボ曲が楽しみになってる。
TH｢ソミとの活動、続けて大丈夫ですか？｣
｢うん、もちろん。楽しみにしてるね！｣
TH｢はい！！｣
その後他愛もない会話をしながら家まで送ってもらった。
そしてその夜テヒョンくんの事務所から否定の文面が発表され、
今回の騒動は落ち着いた。
나리落ち着いてよかったね!
Aねーほんとㅋ
나리それにしてもテヒョンは一途だねぇ
나리Aはどうなの?気になってる??
Aんー、気になってはいるのかな?
Aでもまだちょっとだけゴヌくんのことも頭にはあるかな
나리そっか〜
早めに区切りつけなよ?
自分でもわかってる。
ゴヌくんのことは忘れようと決めても忘れられない。
あ、ここゴヌくんと来たなとかいつの間にか考えちゃってる。
テヒョンくんに申し訳ないな
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作者名：遥 | 作成日時：2022年11月23日 19時
