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HS｢Aちゃん？｣
いくら先輩でも、
どれだけ大好きでも、
｢そりゃ先輩の知らないことの方がまだまだ多いです。だけど知りたいから…いっぱい知りたいから、彼女になりたいんじゃないですか！！｣
気持ちを否定されるのは悔しい。
｢私の気持ちまでわかったふうに言わないで。…最低っ！｣
｢今日も大好きです〜！！｣
HS｢A…ちゃん、｣
｢あってかびっくりしました？昨日あんな不穏な雰囲気のまま別れちゃったから…｣
｢まあでも、何回気まずくなっても先輩のこと大好きなのは変わらないんで！！｣
HS｢ありがとう…？｣
｢しかーーし！！告白は明日で最後にします！｣
｢いやー長かったなぁ〜。私先輩に何回告白したんだ？｣
HS｢あした…｣
｢はい！昨日すこし先輩が本音を出してくれた気がして嬉しかったんです！｣
でも、先輩はなにか、
人を信じられなくなるようなことがあった気がする。
あれは、完全な拒絶だった。
｢私がどれだけ大好きでも、先輩の中に踏み込めないんじゃ悲しいです。｣
｢だから明日で最後にします！！｣
HS｢…………｣
｢大丈夫！明日フラれたらさすがに諦めます。でもどうしよう…せっかくだから最後くらい真面目に告白したいなぁ…｣
｢ホソガ〜、おまえ朝イチの当番だろ｣
先輩のクラスメイトさんに頭を下げてここを去ろうとする。
｢あ、そうだ！いいこと思いついた！！先輩、明日の11時1-Eの教室の前で待ち合わせです！私と模擬結婚式しましょう！！｣
HS｢……うん、わかった｣
先輩がどうして人を好きになれないのかはわからない。
ただ好きな人がいないだけかもしれない。
みんなに優しいってことは、みんなに悪いとこを見せない。
それって誰にも先輩の素を見せないってことだ。
大丈夫だよ先輩。
昨日みたいに邪悪になったって、
先輩にどんな悪い所があったって、
全部大好きになれる自信があるよ。
｢…………告白、明日で最後か｣
｢遅刻だぁ〜！！！思った以上に大盛況で時間おしちゃった！｣
もう20分も過ぎちゃったし…
さすがに居ないよね、
｢おそいよ｣
｢待ちくたびれた｣
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作者名：遥 | 作成日時：2022年9月24日 22時
