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「先輩ってすごいモテるじゃん、だからね入学してすぐ告白現場見ちゃって…」
──────────
「私と付き合ってください…！」
HS「ごめん、今は誰とも付き合う気ないんだ。」
「…っ」
HS「でも、告白してくれてありがとう。あとさ、これは俺からのお願いなんだけどこれからも挨拶くらいはしていいかな？」
｢…？｣
HS｢好きになってもらえたのも、知り合えたのも無駄にしたくないんだ｣
──────────
その時まで、告白って
"フラれたら辛いだけの悲しいもの"
だと思ってた。
でも、
｢フってすぐ終わりじゃなかった。先輩は、相手の子の気持ちすごく大事にしてるの。｣
学校内にフラれた女の子は何人もいる。
でもみんな、先輩を好きになったことを後悔してない。
｢だから、人にそれだけ優しくできる人を私も自分の出来る限りで優しくできたらって思ったの。｣
｢…………と、まーこんな感じっすかねー！ちょっとしんみりしちゃった？｣
UJ｢いやAのことだからもっと浅い理由かと…｣
｢私をなんだと思ってるの？ㅋ｣
｢先輩、好きです！！これ差し入れです！文化祭成功させましょうねー！｣
HS｢お、ありがと。｣
｢また告白流したー！｣
HS｢ごめんってぇㅋ………でもほんとに、今は誰とも付き合う気ないんだ｣
先輩は斜め上を見ながら言う。
｢……なんでですか？｣
HS｢それはAちゃんには関係ないよ｣
HS｢逆にさ、Aちゃんてなんでそんなに俺の事想ってくれるの？｣
｢なんでってそれはもちろん！優しくできるムードメーカーだし、思いやりもあるから…｣
なんか、なんだろう…
HS｢そんなことさ、Aちゃんにはわかんないくない？｣
先輩のこの笑顔は、苦しい。
｢そんなことっ…｣
HS｢学年も性格も何もかも違うのに、そうじゃない？｣
｢でもっ…私は先輩のことずっと好きでいる自信あります！｣
だって…
HS｢ずっと好きとかありえない｣
先輩以外見てこなかったのに
HS｢っていうかずっとっていつまで？人の気持ちなんて案外すぐ変わるものだよ｣
HS｢……さっ！文化祭明後日だし準備頑張ろー？そろそろ教室戻りなー！｣
先輩に肩を押されても、私の足は動かなかった。
HS｢…？｣
｢先輩に何がわかるんですか｣
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作者名：遥 | 作成日時：2022年9月24日 22時
