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JN「じゃあ今は結婚目前の彼氏がいるってことか」
「うん」
久しぶりに話したけど、
彼女が変わったのは見た目だけで中身は何も変わってなかった。
聞いた話によると3年半付き合っていた彼氏にプロポーズされ、
来月式を挙げる予定だという。
「ソクジナは、何も変わってないね」
JN「え〜、昔よりハンサムになったと思わない？」
いつもの調子でカッコつけるとAは困ったように眉を下げた。
「私と別れてから、何か変わったことはあった？」
あったよ、ありすぎた。
まず、毎日がつまらなくなった。
そして、僕を笑わせて安心させてくれる存在がなくなった。
JN「…なんで、僕をフったの？」
Aにフラれたのは7年も前のこと。
BigHitにスカウトされて練習生になって、
勉強してバイトをするだけだった生活が一気に忙しくなった。
勿論Aと会える時間も少なくなって、
毎日会っていたのが3日に1回、1週間に1回、1ヶ月に1回とどんどん少なくなった。
僕がフラれたのは練習生になって丁度1年が経ったくらい。
「ソクジナのこと好きじゃなくなった」
なんてどうにも納得できない理由だった。
「………私ね、不安だったんだ。」
「練習生になって、段々会えなくなって、ソクジナが遠くに行っちゃう気がして、凄い不安だった。」
「好きの気持ちは全然変わらなかったけど、このままだとなんかダメな気がしたんだ。」
Aの気持ちはよく理解できた。
僕も同じことを感じていたから。
正直僕はその頃Aに冷めていた。
前までは会いたいとかなにしたいとか正直に思ったことを伝えてくれていたのに、
僕が忙しくなると途端にそれがなくなった。
僕への気持ちが冷めたんじゃないかと思って、
前よりAのことを考えることがなくなった。
そして気づいたら、フラれていた。
JN「僕と別れてから少しは僕のこと忘れられなかった？」
「……ずっと忘れられてないよ。それは今でも。」
JN「…え？」
「私、今までずっとずっとソクジナのこと忘れられなかった。まだ好きなの、ソクジナのことが。」
思ってもみなかった展開に心臓が強く脈打っている。
「………………でも私、もう前に進むことにした。」
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作者名：遥 | 作成日時：2022年9月24日 22時
