私の、【NJ】 ページ13
NJ「Aちゃんおはよう」
今日も香る爽やかなペパーミントの香り。
「おはようナムジュンくん」
NJ「レポートちゃんとやった？」
「………も、もちろん！」
NJ「はい、これどうぞ」
完全に忘れていたレポートの存在。
焦る私を見抜いたのか、
左上がりの端正な字で書かれたレポートを渡してくれるナムジュンくん。
「ナムジュンくんはさ、なんで私にそんなよくしてくれるの？」
NJ「特別よくしてるわけじゃないんだけどなぁ…w」
ナムジュンくんの言っていることはあながち間違ってない。
基本的にみんなに優しいし笑顔で接している。
ただ、頭もよくない私と仲がいいことが疑問で仕方ないのだ。
校内でもトップクラスの頭脳のナムジュンくんと、
定期テストでは中の下くらいの順位の私。
あまりにも不釣り合い。
NJ「じゃあ逆に、Aちゃんはなんで俺に話しかけてくれるの？」
「…え？」
NJ「ほら、Aちゃん友達多いじゃん？」
「そんなことないと思うけどなぁ…」
友人関係は広く浅くの私にとってナムジュンくんは何でも話せる大事な友達。
それはきっとナムジュンくんだって同じことを思ってる。
「話すとか話さないとか関係ない、私はナムジュンくんと友達だから。」
NJ「…………そうだね、ちょっと考えすぎだったかも」
いつものように屋上で1人弁当をつついていると扉が開いた。
「あ、ナムジュンくん」
NJ「ここにいたんだ」
まるで私を探していたかのような口ぶり。
NJ「いやほら、Aちゃんいつも昼休みになるといなくなるからさ」
「あ〜」
NJ「ちょっと探してみたら案外すぐ見つかったねw」
さりげなく私の隣に腰掛けて弁当箱を覗くナムジュンくん。
NJ「自分で作ってるの？」
「うん、料理は得意なんだ」
NJ「へ〜、俺料理はからっきしダメだ」
「そうなの？」
器用そうに見えるナムジュンくんでも苦手なこととかあるんだ。
NJ「あ、これおいしそう」
長い指で卵焼きを指さすナムジュンくん。
「……じゃあはい、あげる」
NJ「いいの？！！」
目を輝かせて私を見ると、
返事をする間もなくひょいと卵焼きをつまみ上げて口に入れた。
NJ「めっちゃおいしい！！」
「ほんと？よかった」
はにかむナムジュンくんが少しだけ、可愛く見えた。
ナムジュンくん。
とっても頭がよくて背が高くてかっこいいハイスペックな、私の友達。
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作者名：遥 | 作成日時：2022年9月24日 22時
