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オッパはすごく心配してくれた。
もちろんミンギュだって。
｢気にするな｣とミンギュは言うけど、
どうしようもない心のモヤは中々消えなくて、
今でもリレーは怖い。
バトンを握るのが怖い。
もし落としたら？
もし渡せなかったら？
悪い妄想ばかりしてしまって、
身体が思うように動かない。
あの時、練習をした時だってすごく怖かった。
ミンギュの手が大きかったから成功したというのもあるが、
実はパスの直前に少し減速していた。
もうリレーなんてしないと思っていたのに…
MG｢………もし、もしまだバトンパスが怖いんなら、俺が何とかするから。｣
｢…どうやって？？｣
MG｢どうやって…？？う〜ん、どうやってしたらいいんだろう………まぁでも、うん！うまくやる！！｣
｢うまくやるってㅋㅋ｣
そうだ、ミンギュはこういう感じだった。
なんとなくで走ったら、
1位になってしまっていたなんてことがほとんどだった。
ミンギュだから信じられる。
信じたいって思える。
うん、絶対大丈夫。
絶対成功できる。
成功させる。
体育祭最後の競技。
男女混合リレーが今、始まった。
大きな空砲の音と共に1走が走り始める。
私たちのクラスは3位で2走にバトンが渡る。
ハチマキをギュッと閉めて気合を入れ、
深呼吸をして心を落ち着かせる。
あ、抜かされた…！
4位に下がってしまい、3位との差が広がる。
そのまま2走の子のバトンを受け取った。
｢………ごめん！！｣
バトンを渡される時、そう言われた。
大丈夫、大丈夫。
絶対追いつく。
あ、オッパが叫んでる。
真っ赤なメガホンを叩いて
全力で声を張り上げているオッパを横目に
前を走る女の子を追い抜いた。
2位とはまだ差がある。
私で抜くのは厳しそうだ。
ミンギュヤごめん、ちょっと厳しいかも…
MG｢A〜!!!｣
大きく手を振りながら私を待つミンギュ。
できる限り2位との差を縮めてミンギュへパスしようとすると、
ミンギュは突然私の方へ向き直った。
｢えっ？！！｣
MG｢ほら！これなら絶対失敗しないでしょ！！｣
ミンギュの大きな両手に精一杯バトンを押し込んで、
勢い余って前に倒れそうになる。
｢ミンギュ！！走れ！！！！｣
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金成(プロフ) - お/り/ふ/らたってますよ (2023年2月7日 11時) (
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作者名：遥 | 作成日時：2023年2月5日 8時
