四捨五入【cs】 (ページ4)

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自身の仕える吸血鬼のことは「御主人様」と呼び、他の吸血鬼とは比べ物にならないほど心酔している。その吸血鬼のためにわざわざ転寮をしたほどに。
「御主人様のことは他の誰よりも知っている。」と、自負しており、「御主人様」の前での彼はもはや忠誠心が高く世話焼きな犬に見える。
世話焼きとは少し違うが、「御主人様」に対して恋愛感情とはまた違う愛を抱いており、それが捻じ曲がったと言えば説明はある程度できる。

何故ここまで吸血鬼に心酔しているのか他人からすれば分からないが、彼からすれば他のニンゲンが何故吸血鬼を嫌うの者が多いのかが分からない。
牧場の図書館にあった吸血鬼とニンゲンに関する書物。そこに書いてあった300年前に起きた全面戦争でニンゲンが吸血鬼に敗北し、奴隷に落ちた事実。それを知った日から彼は吸血鬼に心酔していた。
自分より強い者にわざわざ逆らう必要など無い、それに敗者は勝者に従うべきだ。そんなことを思っていると気付いた時には一人だけ、“異常者”になっていた……が、彼にとっては大きな問題では無いことなのであろう。他者が持つ自分の印象などほぼ全く気にしていない。唯一気にするとしたら孤独になることだけである。

最後に性格を一言で表すとすれば、「吸血鬼に対する狂信者」。

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