『パパがいる』

03 TH side ページ3

NJ『もう一回あわそ』


JM『テヒョナ、サビの部分のポジションでもうちょい後ろ行って欲しい』


「わかった」


HS『よし じゃあもう一回合わすよ』









客一人いない広い広いコンサート会場の真ん中に設けられた円状のステージで

最後に披露する最近リリースした新曲の最終調整をしていた。

曲がかかり、練習室でいつもやるみたいにメンバーみんなが息を合わせて激しい振り付けをこなす

バカみたいに、練習しすぎて体がかってに動く感覚さえする。

ただ、









JM『いてっ！』


「あ、ご、ごめん...っ」


JM『俺は大丈夫だけど.....何回言ったらわかるんだ？』


「ごめん...」








ここ最近変だ

体調不良なのか、過度なストレスなのか...

原因がわからない。

でも確かなのは、メンバーに迷惑をかけていること。






NJ『一旦休もう』


HS『なあ最近..よくないよ、』


「すみません...ヒョン」






『みんな〜おはよ』


HS「あ、A子ちゃん！」


JK「おはようございます」


『おはよ、お疲れのところ悪いんだけど今日のコンサートのゲストについて、みんな誰呼んでる？』


HS「僕は、母親と姉をよんでるよ」


SG「俺は兄を」


『変わりないね、了解〜』


JN『A子ちゃんは息子ちゃんたち連れてくるの？』


『連れてこないよ、ヨンハは大丈夫だけど下の子がぐずるからね』


SG『ヨンハ君か、久しぶりに会いたいな』


『あ、でも代わりに今日は私の友達連れてくるわよ！』









…でたよ

ヒョン達の表情が少しこわばって苦笑いを浮かべ出す

A子さんはいい人なんだけど こういう気が回らないことをたまにする

前回のコンサートでも女友達を連れてきて、

コンサート終わりの楽屋面会できゃーきゃー騒がれ

鬱陶しい思いをした








「はあ…」


HS『そっか、それは楽しみだな』


『あ、その子も娘がいるから皆がいいならヨンハも一緒にその子の子供も連れてこようか？』


NJ『あ、はい。いいですよ』









皆もう、A子さんの女友達が来るって時点で乗り気じゃない

人数が増えたところで変わらない

連れてこられる子供が気の毒だな

何歳の子か知らないけど、コンサート中はビックリするくらいの大音量だ

席もARMYにぐちゃぐちゃにされかねない







「A子さん、今回のゲスト席って客席と別で設けてありますか」


『あー、客席と同じエリアよ。一応柵で少しは区別されてるけど』


「それなら良かったです」

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