52 ページ5
シャルside
今日はAと僕たち用の鏡を買うと約束した日である。
そして今待ち合わせした時間ちょうどぴったりの時間なのだが駅の改札付近で待っているAを木の上から眺めている状況なのだ。
なんでAの元に行かないのかと思われているだろうが理由は１つ。
Aがいつものアリスのような水色のワンピースではなく白のオフショルダーに黒のタイトスカート姿、おまけにポニーテール！なのだ！！
いつもの姿も似合っているが今の姿も、イイ。
なんとなく冷静でいられなくなり木の上に逃げたが本当にAを待たせてしまったので何事もなかったように装いひょいと木から降りれば僕を見つけたAが控えめに手を振ってくれた。
「ごめんね、待たせちゃったね」
『大丈夫だよ！時間ぴったり！』
「洋服いつもと違ってびっくりしちゃった。いつものもいいけど今日の格好もかっこ可愛いね」
『ふふ、ありがとう！クロロが選んでくれたの！』
「えっクロロ！？」
どういうこと？とAに詰め寄れば今日のために洋服をクロロと買いに行ったらしい。
僕のために洋服を選んでくれたのは嬉しい。だがクロロと選んだということは僕より先に一緒に出かけたということであのクロロが仕事で情報を引き出す以外で女の子とそんなことはしない。
そしてあの団長が手を出さないわけがない！
クロロに何かされなかった！？と肩を掴んでAに詰め寄ればうーんと悩んでいた。
『あ！初めてすることばかりだったよ！』
ぴしりと自分の音が聞こえるような気がするほど体が固まったのが自分でもわかった。
まってどういうこと？初めてって、まさかクロロが手出したってこと！？
『おーいシャルー？』
生きてますかーと目の前で手を左右にひらひらさせているA。
「クロロ殺す」
『まってなんでそうなったの！？高級なお食事食べることってそんな物騒なの！？』
「へっ？食事？」
『うん？そうだよ？綺麗なドレス着て夜景を見ながらご飯食べたの！そういうお店もご飯も初めてでちょっと不思議な気分だったよ〜』
にこにこと楽しそうに思い出すAとは裏腹に僕は複雑な心境だった。
Aが汚されてないという安堵と先を越されたという嫉妬心。
すぎてしまったものは仕方ないが悔しいものは悔しい。
まぁAが楽しそうなので今度嫌がらせするくらいで許してやろうと決め、Aの手を引いてお店のある通りへ向かった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 124人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
操菜 荘椏(プロフ) - 続きが気になります！応援してます！ (2019年1月21日 23時) (
レス) id: 973a3c6c76 (このIDを非表示/違反報告)
ここっち - 面白いです！マチww過保護ですねぇwww(そこが良いところなのですがw)頑張ってください！ (2018年5月27日 1時) (レス) id: e308a724be (このIDを非表示/違反報告)
ひより(プロフ) - みささん» みささん、更新いつも待っていただき、本当にありがとうございます！ゆっくりでもすすめてゆきたいとおもっています。長い目で見ていただくとさいわいです！ (2017年12月2日 0時) (レス) id: 16ae6d3686 (このIDを非表示/違反報告)
みさ - 更新待ってましたー！今回もとっても面白いです！これからも頑張ってください！ (2017年11月30日 23時) (レス) id: 2fd08190e0 (このIDを非表示/違反報告)
ひより(プロフ) - みささん» 生き甲斐とまで言ってもらえて感謝しかありません！ヒロインちゃんのことも褒めていただきありがとうございます！コメントわざわざありがとうございました！とても嬉しいです！ (2017年11月5日 9時) (レス) id: 16ae6d3686 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ひより | 作成日時：2017年10月11日 22時
