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百八十七話 一目惚れ ページ28

山崎には幼馴染の親友がいた。
二人は双子でも無いにも関わらず、正に瓜二つという程、顔立ちが似ていた。
どちらが入れ替わっても分からないレベルで。

山崎の本名、済木康太(こうた)は、大学を卒業してごく普通のサラリーマンとして働いていた。

彼は健康的にも金銭的にも、何の心配も無く23まで独身だった。
だけど康太は寂しくは無かった。

どれだけ仕事に疲れても、家に帰ればルームシェアをしている山崎正尚(まさたか)がいてくれたから。

正尚は明るくいつも笑顔の絶えない人柄で交友関係も幅広かった。

だけど康太の前にある日、魅力的な人物が現れた。

康太が仕事帰りにふらりと立ち寄ったバーに、ある女性が現れた。

白い肌に艶やかな黒髪、細く長身な身体。
彼女を人目見た康太は、彼女をモデルと勘違いした。

カウンター席に座っていた康太の隣にその女性は座ると、シンガポールスリングを注文した。

香水だろうか、甘いがしつこくない香りが康太の鼻孔をくすぐった。

横目で彼女を見ると、長い睫毛がとても目立った。
これが所謂一目惚れというやつなのだろうと、康太は実感した。

あまりに凝視していたものだから、彼女が康太へと顔を向けた。

「何か?」

そう言って、紅い唇を釣り上げた。
その仕草、微笑が、康太の心をますます彼女に惹かせた。

康太「い、いえ!あまりに綺麗だったので…つい……。」

思わず本当の事を口走ってしまったと気付いた頃にはもう遅かった。

「そうですか?」

康太「モデルさんだったりしますか?」

「いいえ。」

康太は彼女の薬指をちらりと見た。
指輪は嵌められていなかった。

康太「あ、あの……お名前なんて言いますか?」

明坂(あかさか)美麗(みれい)といいます。」

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設定タグ:ヤンデレ , 狂愛 , 名前変換オリジナル   
作品ジャンル:恋愛
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日名無 りん(プロフ) - NZMさん» ありがとうございます!!!!綺麗なんて……!!!光栄です!!! (2019年12月3日 23時) (レス) id: 0a69449343 (このIDを非表示/違反報告)
NZM(プロフ) - 完結おめでとうございます!とても綺麗な作品だなと思いました! (2019年12月2日 23時) (レス) id: 13f970b2f4 (このIDを非表示/違反報告)
日名無 りん(プロフ) - まりもさん» それは本当に良かったです!皆様のお陰様で無事完結を迎えられました! (2019年7月27日 21時) (レス) id: 0a69449343 (このIDを非表示/違反報告)
まりも - ヤンデレ系は苦手なのですが、これは続きが気になるほど面白かったです。完結、おめでとうございます! (2019年7月27日 14時) (レス) id: 6b2aac275b (このIDを非表示/違反報告)
lkwisterven - 日名無 りんさん» マジか衝動でここまで描けるのすごい (2019年7月25日 15時) (レス) id: c9c05fe7f4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:日名無 りん | 作成日時:2019年6月21日 18時

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