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チリン………チリン………
チリーン…………
トルコ石の様な青空に、わたあめみたいに黙々と入道雲が上がっている。
爽やかな正午に、突如としてその恐怖は街中に鳴り響いた。
ヴーーーーーーーーーーーーっっっ
穏やかな午後には似つかないけたたましいサイレンが鳴り響く。
「空襲警報発令ー！」
外で誰かが叫んでいる間、僕は防災頭巾を被り、靴を履いていた。
……家族は今外出中だった。
うっとりする程綺麗な青空には、B29が黒い翼を広げ、爆弾を街へ落とした。
ヒュウウウウ………と風を斬る音がすればすぐ様、
ドオオオオォォン
と激しい爆発音が響き、炎が家を包み込んだ。
靴と地面がぶつかり合う音と爆発音。
僕の耳にはそれだけしか入らなかった。
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作者名：日名無 りん | 作成日時：2019年7月4日 23時
