骨の髄まで愛してるーヤンデレ彼氏の行き過ぎた愛ー

三話 優しい彼 ページ5

HRが終わると後ろの席の雅美(まさみ)が私に声をひそめて

雅美「あんたと涼真って本当に仲良いよね。もしかして……付き合ってる、とか？」

雅美が有り得ない事を言ったので私は思わず吹き出しそうになった。


「そ、そんなわけないよ！誰があんな嫌なやつと付き合うかっての！」


涼真と付き合うとか、本っ当に有り得ない！


第一、私には彼氏がいる。
とっても優しくて、かっこよくて、頭が良くて、素敵な人………。




放課後、ガヤガヤと下校中の生徒が多い中、私が正門まで向かっていると。


「A」

とふんわりとした声がした。
視線を真っ直ぐ上げると細身で高身長の男性がこちらに向かってくる。



「え、月狂！？」
私が驚いていると彼は周りの目も気にせずに優しく抱きしめた。


月狂「会いたくて………迎えにきちゃった。俺も一緒に帰っていい？」


彼はニコッと微笑んで言った。

「うん、いいよ」


隣に並んでいる彼の横顔を見た。

高い鼻に優しさを湛えた瞳
はっきりとした顔

優しい印象を持たせる表情


女なら誰だってその美貌に心を奪われるに違いない

それに彼ときたら卒業後に医者や政治家がいるK大学に通っているのだ。



それに私ときたら………

全然パッとしないなあ…………

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