骨の髄まで愛してるーヤンデレ彼氏の行き過ぎた愛ー

二十八話 計画実行へ ページ30

私は必死に思考回路を回しどう逃げようか考えていた。


………私から好きになったくせに、と皆私を白い目で見るだろうか。


人間の屑だろうと思うだろうか。



まあ、まだ危害はないから大丈夫なのだけど…………


すると私の視界に、サイドテーブルに置いてある水の入ったガラスのコップが映った。




これしかない………！

私はそう思った。





逃げてゆく小さな希望に、私は縋り付いた。



コップを手にした私はそれを思い切り、



床に落とした。


ガシャンと音がするとガラスの破片があちこちに飛ぶ。



私はその中でも特に尖った破片を拾い上げると、鎖のついた左足をその破片で、ざっくりと切った。




人間の皮膚というのは壊れやすく、すんなりと切れた傷口から毒々しい程真っ赤な鮮血がじんわりじんわりと出てきた。


痛みなんて逃げられるかもしれないという希望の中では感じる事なんてまるでない。





しっかりと細い糸の様な希望にしがみつく。


そして…



「うあぁぁあぁああぁぁあああ！」


私は“痛みによる叫び”をあげた。

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