十二話 それでも僕は ページ12
僕は昼休み、先生が見てない事を見計らって、理科準備室の鍵を盗み出した。
職員室から理科準備室まではそう遠くない。
るんるんと鼻唄を歌いながら僕は理科準備室の扉をカチャリと開けた。
窓一個の薄暗い部屋には薬品の匂いが充満している。
薬品の瓶が並んだ棚を一瞥し、何がいいかを僕は選び出した。
月狂「…うーん……フェノールフタレイン…塩酸……硝酸カリウム……やっぱり硫酸かなあ……。」
僕は硫酸の入った瓶をひょいっと取り上げると、一人クスクスと笑った。
月狂「………………あははっ。」
これでお母さんは笑ってくれるだろうか。
僕はいい子になれるだろうか。
お母さんは、褒めてくれるだろうか。
言ってくれるだろうか…………。
ありがとう、って………………。
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日名無 りん(プロフ) - らなこな@新しく始めました!さん» そう言っていただいて作者は嬉しい限りです…泣ありがとうございます!これからも頑張ります! (2020年3月20日 15時) (レス) id: 0a69449343 (このIDを非表示/違反報告)
らなこな@新しく始めました!(プロフ) - す、凄い....読んでると本当に自分が主人公になった感じになる...続編の方も絶対読みます!更新頑張ってください! (2020年3月20日 9時) (レス) id: 6e36cc4795 (このIDを非表示/違反報告)
lkwisterven - 日名無 りんさん» いやまじで全然なんですかぁぁぁぁ!! (2019年8月6日 14時) (レス) id: c9c05fe7f4 (このIDを非表示/違反報告)
日名無 りん(プロフ) - あいうえおさん» リアリティ感じていただいて良かったです!! (2019年7月27日 20時) (レス) id: 0a69449343 (このIDを非表示/違反報告)
日名無 りん(プロフ) - lkwistervenさん» 私なんて全然ですよー笑 (2019年7月27日 20時) (レス) id: 0a69449343 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:日名無 りん | 作成日時:2018年9月8日 20時