さーんじゅう ページ30
『ッ！！！.....う、ぁ』
Aは、空を掴む形で起き上がった
ぽろぽろと涙が頬を流れ落ちて、真っ白なシーツに染みを作っている
キョロキョロ辺りを見渡す
どうやらここは病院のようで、直ぐ横には剥いたリンゴがあった
きっと誰かが剥いてくれたのだろう
Aがリンゴをじぃっと見てると、ガラガラと扉の開く音が聞こえた
「あれっ！？起きてたの！？」
ガサっと手に持っていたコンビニ袋を床に落とし、Aに駆け寄る出久
Aは目をまん丸くしながら、手を広げた
そのまま抱き合う2人
出久はぎゅうっと強く、でも優しくAを抱きしめた
Aはまた、泣いてしまった
「ごめん、A....もう絶対忘れたりしない」
『ぐすっ、』
Aは出久を力の限り抱きしめた
もう離れないと、言っているようだった
＊＊＊
出久がオールフォーワンの入ったAを抱きしめた時の事
いきなり気を失い、ぐったりとしたA
それを見た大人は急いでAを縛り上げようとしたのだが、それを制したヒーローが居た
「ちょっと待ってください、縛る必要は無いでしょ」
駆けつけたのは、アングラ系ヒーローイレイザーヘッドだった
途中でAの個性が発動しなくなったのはこの人のおかげである
「相澤先生！！来てたんですね！」
「緑谷、お前は全く....何回ゴタゴタに巻き込まれれば気が済むんだ」
結局、Aは縛られずにヒーローが抱いておくことになったのだが、いきなり発熱してしまい病院に急いで送られたのはまた別の話
何はともあれ、これで一件落着....と思われたのだが
ピーンポーン
緑谷宅にチャイムが鳴り響いた
訪問してきたのは公安会長と例の個性を使う彼
2人は家に上がらせてもらい、事のあらまし全てを包み隠さず話した
出久ももちろん聞いており、内容の酷さに顔を歪めた
「記憶は直ぐにお返しします、記者会見もするつもりです。ご希望とあればお金のご用意も致しますが....」
「ふざけないでください！！私の子を一年間攫っておいて！！貴方達は国民を守るのが仕事でしょう？犯罪者と同じ事をしてどうするんですか！」
話し合いは3時間ほど続いたそうだ
結局、記者会見もお金も要らないと引子は言った
記者会見をしてAの顔が知れ渡るのが可哀想だし、お金を貰えばお金で解決さしてしまったような気がして嫌だったのだ
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Ru(プロフ) - 猫さん» かっちゃんが柄にもなく振り回される状況を書いてみたかったので最後はかっちゃん推しにしてみました✨次も頑張りますね！ (7月5日 21時) (
レス) @page31 id: d04e36da1a (このIDを非表示/違反報告)
猫 - 最後にかっちゃん推しになってるの私と一緒でなんだか嬉しかったですw次の作品の更新も頑張って下さい！ (7月5日 19時) (レス) @page32 id: a46c77cf46 (このIDを非表示/違反報告)
Ru(プロフ) - SEIさん» ありがとうございます！！たまに更新できなかった日があって申し訳なかったです...でも引き込まれるような物語を書けたなら凄く嬉しいです！！ありがとうございました！ (6月25日 23時) (レス) id: d04e36da1a (このIDを非表示/違反報告)
SEI(プロフ) - 完結おめでとうございます！キャラクターと物語に引き込まれ、毎日楽しく読まさせていただきました！お疲れ様です！ (6月25日 22時) (レス) id: aa2a9e2f26 (このIDを非表示/違反報告)
Ru(プロフ) - いちきちゃんさん» ファンがつくってこんなに嬉しいんですね！最終話更新直ぐに読んでくださってありがとうございます！！これからも頑張りますのでよろしくお願いします！！ (6月25日 22時) (レス) id: d04e36da1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Ru | 作成日時：2023年6月10日 15時
