にじゅーはち ページ28
『あれ、ここ....どこ？』
Aは寝転んでいた状態から、スクッと立ち上がった
辺りは真っ白な空間で、何もない
すると、近くから足音が聞こえてくる
コツコツと近づくそれは、オールフォーワンだった
「やぁ、A」
『オールフォーワン....』
Aは少し怯えた顔をした
当たり前だ。自分の体を奪われたのだから
だが、オールフォーワンはいきなり拍手をしだす
何もない空間に、パチパチと手を叩く音が響いた
「君は本当に素晴らしい。全て僕の計画通りに育ってくれたからね」
オールフォーワンがそう言った途端、真っ白な部屋は病院に変化した
そこは診療所のようだ
間も無く、コンコンと扉を叩く音がする
そこからは、まだ小さいAを抱いた引子と出久が入ってきた
「こんにちは、先生。今日はよろしくお願いします」
『おかーさん...』
Aは引子に駆け寄った
だが、煙のようにするりと抜けてしまう
「娘の個性が発現して、」
「個性は何かって聞きにきたんじゃな、ちょっと待っとってください」
医者が出ていく
Aは必死に引子と出久の名前を呼び続けた
『おっ、おかーさん。にぃに....わたし、わたしねっ！Aっていうんだよ』
Aは引子の足元へ駆け寄った
引子は出久と笑顔で話している
『わたしがっ、いなくなったから...わすれちゃったんだよね？おぼえてないんだよね、ごめんなさい』
大きな瞳から、ポロポロ溢れ出す涙
真っ赤になった頬が、どんどん濡れていった
『わたし、すっごくつよくなったよ！ちょっとわるいことしちゃったけど、おともだちもふえたんだっ！』
2人の前でブンブンと必死に手を振るA
しかし、声はひとつも届かない
誰も、Aを見ない
『つぎは、ぜったいいいこになるから！だから、だからっ！』
Aはふわりと笑った
自分を見ていない母と兄に向けて
『いっしょにいたら、だめですか？』
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Ru(プロフ) - 猫さん» かっちゃんが柄にもなく振り回される状況を書いてみたかったので最後はかっちゃん推しにしてみました✨次も頑張りますね！ (7月5日 21時) (
レス) @page31 id: d04e36da1a (このIDを非表示/違反報告)
猫 - 最後にかっちゃん推しになってるの私と一緒でなんだか嬉しかったですw次の作品の更新も頑張って下さい！ (7月5日 19時) (レス) @page32 id: a46c77cf46 (このIDを非表示/違反報告)
Ru(プロフ) - SEIさん» ありがとうございます！！たまに更新できなかった日があって申し訳なかったです...でも引き込まれるような物語を書けたなら凄く嬉しいです！！ありがとうございました！ (6月25日 23時) (レス) id: d04e36da1a (このIDを非表示/違反報告)
SEI(プロフ) - 完結おめでとうございます！キャラクターと物語に引き込まれ、毎日楽しく読まさせていただきました！お疲れ様です！ (6月25日 22時) (レス) id: aa2a9e2f26 (このIDを非表示/違反報告)
Ru(プロフ) - いちきちゃんさん» ファンがつくってこんなに嬉しいんですね！最終話更新直ぐに読んでくださってありがとうございます！！これからも頑張りますのでよろしくお願いします！！ (6月25日 22時) (レス) id: d04e36da1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Ru | 作成日時：2023年6月10日 15時
