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「……碧さんごめん、今日は一度帰ってもらってもいいですか？彼方とふたりだけで話したいことがあるんです」
「あっ、えっと、了解です。突然押し入っちゃってすみません」
「いえ、大丈夫ですよ」
体裁だけを貼り付けたテンプレのような会話をして、彼方のことはリビングに放っておいて玄関まで見送る。
刹那、碧さんの瞳が陰った。
「……わたし、許しませんからね」
「……え？」
「彼方には私じゃない好きな人がいるんだろうなってことは察してましたけど、それが両思いだなんて聞いてない」
「……」
恨むような視線にさえ嫌な感じを覚えてしまうほどには嫉妬していた。
どうせ、私は彼方と結ばれることなんてない。
選ばれたのはあなたなのに、なんでそんな顔をするの。
どうして、何も努力してないあなたが一生彼方の隣にいられるの。
「私は彼方のことが好きです。あなたなんかの何千倍も」
「……は」
「あなたは今まで彼方にたくさん愛されてきたのでしょう？なら、これからは私に譲ってくれたっていいじゃないですか」
「お前、何言ってんの」
心の中だけにとどめていた荒れた言葉が無意識に口からこぼれる。リビングに彼方がいることなんてもうどうでも良かった。
「もしお前が彼方と結婚したとして、彼方はお前に本当の愛をくれると思う？」
「……っ、」
「あーあ、答えられないんだ。どう頑張っても愛されることはないんだもんね、戸籍上の妻にしかなれないんだもんね」
「なんで、なんでそんなこと言うの……！ただ愛されたいだけなの、彼方のことを好きなだけなの！！」
大粒の涙をこぼす彼女。その涙が綺麗だなんて思わないし、譲りなんてしないけど。
私も、彼女も。本当に彼方のことが好きだという事実だけは消えない。私たちの想いは、彼方に届くことはない。
「おいっ！！何してんだよA！！」
「なに、って、ちょっとした言い合いだよ」
「……Aは、俺の結婚を許してくれないの？」
「……」
そう言われたら困っちゃうなあ。
認めたくなくても、認めなくちゃいけない。こんなにも好きな人が私以外の人と結婚するのを認めなくちゃ、いけない。
嫌だという気持ちだけが私の中を覆い尽くして、その嫌悪感はいつしか嫉妬に変わっていく。
「……や、だよ」
「……」
「そんなの、絶対に嫌。かなたが私以外と結婚するなんて許さない、絶対に嫌、」
「……」
「全部全部、嘘だったって言うの？」
あの言葉も、行動も、あの行為も。
全部嘘だったなんて、言わないで。
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ちょこ２（パソコン変わりました≪元ID ５ad0b4ef6a≫）） - とてもよかったです！その後話や別エンドも欲しい！ (11月2日 20時) (
レス) @page35 id: c7ac99c812 (このIDを非表示/違反報告)
ひなり(プロフ) - くるみさん» コメントありがとうございますー！そらるさんの口調とか雰囲気とか寄せれるように頑張ってるので嬉しいです、、！🥰実は実はもうすぐ完結しちゃうんですがあと少し頑張りますねー！！ (2022年1月1日 0時) (レス) id: d80cdc7bcd (このIDを非表示/違反報告)
くるみ(プロフ) - めっちゃ面白いです、！！！儚い恋愛がそらるさんの大人な雰囲気と相まって続きがめちゃめちゃ気になります笑 (2021年12月31日 21時) (レス) @page29 id: b5a956d8f3 (このIDを非表示/違反報告)
ぱらら(プロフ) - 推しが結婚するっていったらおめでとうｫｫｫｫって発狂する人手を挙げろぉぉぉ (2021年12月25日 10時) (レス) @page29 id: 528bfd8f20 (このIDを非表示/違反報告)
ソーダ - 初コメ失礼します。すっごい続きが気になるぐらいおもしろいです…！！更新頑張ってください。応援してます！ (2021年11月6日 21時) (レス) @page23 id: 8f7a40e1ae (このIDを非表示/違反報告)
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