フープピアスに触れたくて

一時休戦 ページ26

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「みや、ちか……」



無言のまま抱きしめられて。どうしよう、こんなこと経験ないから分からない。





ピンポーンと、チャイムが鳴る。





2人とも驚いて、身体が離れる。



「…誰だろ？見てくるね。」



「ん、俺もそろそろ起きる。」







インターホンの画面をみると、弟が手を振ってる。


「父さんたち旅行行っちゃってさ〜、久々に姉ちゃんとご飯食いたくて。今日1日暇だし夜まで待つのもあれだから、来た！暇でしょ？」






弟よ…


ちょっと待って、って伝えてエントランスで待ってもらう。



私たちの会話を聞いてた宮近が、ネクタイを締めながら近づいてくる。




「弟くんと仲良いじゃん、パジャマの子？」




「あ、うん。…てかなんでスーツ着てるの？」




「もう昼だし、さすがに帰るよ。コーヒーとベッドありがとな。」




そう言って、玄関に向かう宮近。






…え、それだけ？


さっきのは私の妄想？なんで宮近そんなに普通なの





「、わかった。また月曜日ね、ばいばい」




ちょっとぶっきらぼうに言っちゃった。可愛げないな




品のある革靴を履いて、私の方に振り返ってきて頭を撫でてくる。






「…来週の日曜日、デートしよう。予定まだ入れてないよな？」






「え。予定、うん…ないけど、」






「もっとAのこと知りたいって言ったの、聞いてたでしょ？」






「…うん。」







「じゃ、空けといて。



昨日はありがとう、楽しんで。お邪魔しました〜」








おいおい、宮近海斗



月曜日からまた仕事。前みたいに接する自信ないよ

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