フープピアスに触れたくて

近キョリ ページ17

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宮近と私は、側から見たら仲のいい同期で

スキンシップとかも特別に多いわけじゃなかった。



宮近は自分から進んで多くを語る方ではなくて

どちらかといえば聞き手側。すごく聞き上手


言い方は真っ直ぐ伝えてくれるし、だめな時も真っ向から否定しないで意見を尊重しながら伝えてくれる。



同い年だけど、何倍もしっかりしてて。口数が多くないけど一つ一つの言動に優しさはたくさんあって。


だから、一緒にいると落ち着くの。



週一回、2人で居酒屋に行く。出掛けたこともないし、連絡だってほとんどとったことない。

2人とも酔ったからって、ボディタッチが激しくなるようなタイプでもない。




ほんとに仲のいい同期 "だった" んだ。



…だった、んだよ。




ねえ、宮近。
昨日の夜までは、同期の男の子で

君にドキドキすることなんてなかったのに


今は、もう。


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「宮近、ちかいよ、」



「知ってる」



「…チャラい」



「、こんなことした事ないよ」




何考えてるのか、教えてよ。



「ね、A。お前ってそんなに鈍感な方じゃないと思うんだけど」




「一緒にいること多かったけど、意外とわからないもんだな。



Aのこと、もっと教えてよ。」





そうだよ


君のフープピアスに触れたいって思った時から


とっくに自分の感情に、宮近をもっと知りたいって


1人の男性として意識したことに気付いてた。



宮近も、きっと同じ気持ちでしょ？



同じ気持ちでいてほしい、なんて望んでしまうの。

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