1杯の珈琲【wrwrd】 (ページ4)

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4話ページ4

「んで、あの子ガードが硬いんやっけ？ここまで手こずるのは珍しいな。」

「ガードが硬い、っていうよりな。仕事とプライベートをしっかり分けてる感じやな。」

なんとなく聞き出せないのだ。名前も、ほかの人が話しているのを盗み聞きしたものだ。

「せめて趣味が分かればええんやけど。」
すると、グルちゃんが予想外のことを言った。

「お前、知らんのか。」
なんの事だと顔で聞けば、
「あの人、実況やってるやろ。」
とあまりにも予想外の答えが帰ってきた。

「「え」」

その返事は僕ともう一つ返ってきた。

「グルさんいつから気づいてたんです...？」
「声だな。HoiやってるやろAさん。んで、名前が珈琲さんだったからお？と。」

Hoiやんの！？女の人が！？
道理で歴史...。

「え、じゃああの初めての時の有名人かも？は気づいてて言ったん？」
「いえ、あの時は知りませんでしたよ？私最初にみたのinsaidなので、トントンさんしか。」

それはそれで少し悲しいです。

「その次に、グルさんのゆっくりみてて。大先生が有名人なのは今知りました。」

そーっとスマホで調べると珈琲さん、もといAさんは僕が思っているよりも有名だった。

グル氏が偏った趣味で見つけたのではなく、ひょっとしたらシャオさん当たりなら知っているかもしれないほどには。

「あの、分かってらっしゃるとは思いますが、このことは内緒でお願いします。常連様には特に。」

変なお客さんが入って、味以外を求められるのは嫌なんですと言っていた。

すみません味以外も求めてここ通ってますとは言えなかったが。

「Twitter、フォローしていいです？お二人共。」

「ええよ」
「おう」

相互になったが、なんとなくグルちゃんに遅れをとった気がしてならない。
僕の方が前から知っていたというのに。

少し悔しい。