【俺スカ】可愛い幼馴染みには旅をさせよ

story.35 ページ37

貴方side









『秀ちゃん、売店でお昼買ってくる〜』



明智「俺も一緒に行くよ」



『ひとりで行けるから！待ってて！』







すぐ戻るね〜！と秀ちゃんの言葉を無視して教室を飛び出した




だって秀ちゃんと一緒に行くと、

甘い物ばっかやめろ、パンより米を食べろ、野菜入ってるやつ、とか色々うるさいもん…








『すみません、これとこれと…これ下さい！』



「あれ〜いつもの男の子は？怒られちゃうわよ」



『…い、いいんです！』







甘い菓子パンを三つと自動販売機でジュースを買った


健康よりも好きな物食べたいよね

うんうん。







買った物を両手で抱えて廊下を走っていると、

曲がり角から話し声が聞こえてきた






この声は……東条くん？と女の子かな？

何を話してるんだろう…








坂本「それから、デートの約束はあたしらで相談して送ったの」


東条「…で、それで？」








聞き耳を立てていると、大体の内容が分かった。



女の子達が若林くんで遊んでいるという事

デートは本人の意志ではないという事







…なんて酷い話だと思った。

わたし、こういう女の子のやり方、すごく嫌いだな。





教室に戻って秀ちゃんに教えようとしたが、女の子の言葉に私は立ち止まった








坂本「…愛理は東条のクラスの、明智が好きなわけ。ね？」








え、秀ちゃん…？

秀ちゃんが好きなのに若林くんと…？？








東条「それ若林知ってんの？」


坂本「知らないんじゃない？だからウケるんでしょ」





『…そんなの、全然ウケない、』





東条「A…！」








思わず角から出てしまった


東条くんは気まづそうに顔を逸らし、女の子達は「誰？」という顔で見てきた




私も、やっちゃったと今更ながら後悔した








山上「えと…誰？」



坂本「あ！明智といっつも一緒にいる子だ！」



『あ…その…』



坂本「明智と付き合ってないんだよね？」



『は、はい…』








じゃあ協力してよ！と詰め寄られた




話したことのない女の子、怖い…

なんて後ずさると、東条くんがそれを察して私と坂本さん？を引き離してくれた








東条「Aから離れてくんね？

連絡先なら俺が教えるから。」



山上「やったー！」








だめ、だめ、

人のこと利用する子になんか、秀ちゃんは渡したくない





携帯を取り出そうとした東条くんの腕をギュッと掴んだ








『…やだ。』







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