【俺スカ】可愛い幼馴染みには旅をさせよ

story.25 ページ27

明智side







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…あれから数日経ったが、俺はまだ東条と一言も口を利いていない




最初は仲直りしなよ、なんて言っていたAも

譲れない事情があるというのを察して何も言わなくなった






因みに、写真は家に帰ってすぐに消した



拡散するつもりなんて最初からなかったし

ただ原田を脅すのに使えるかなーなんて。




でもそれももうどうでも良くなった








『〜〜でね、その時、』



明智「へぇ…」








そう、コイツのせいで。




昨日チア部の大会を観に行ったA、登校中の今もまだ余韻が抜けていないらしい






でねっ、でねっ、なんて目を輝かせて俺に話してくる


犬かこいつは。








『って秀ちゃん聞いてないでしょ』



明智「聞いてたけど」



『…嘘ばっかり言ってると鼻伸びるよ！』



明智「はいはい、それは大変だな」








そう言って頭をくしゃりと撫でてやると、
すぐ子供扱いしてー！なんて怒られた



だって小せえし、ガキじゃん、



なんて。言ったら嫌われそうだから黙っておくけど








『…でもね、本当にチア部すごかったの！

とくに最後のね、』





東条「明智！」







Aの声を遮って後ろから走ってきた東条


靴を脱ごうとした手を止め、振り返った








『…東条くん、？おはよう』



東条「あ、A…おはよ。」







明智「で？なに」







折角朝から機嫌が良かったのに

東条の顔を見ると、あの時言われた事を思い出してイライラする







東条「…なんか、この前はごめん。写真黙っててくれたんだな」



明智「…」



『？写真って、』



明智「A。先教室行ってていいから」








一人で？を浮かべてるAにそう言えば、空気を察してすぐにその場を離れていった



東条もちょっとは考えろよ








東条「あ、Aの前でこんな事ごめん

…でさ。お互い辞めたじゃん、サッカー」




明智「……」




東条「俺は明智みたいに自分から辞めたわけじゃないから、辞めないといけないっていうか…」




明智「お前のためじゃねえから。」








あと、辞めなきゃいけなかったのもお前だけじゃねえし。






これ以上この話を続けたくなかった俺は

困惑してる東条にそう言い放って、その場を離れた









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