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｢それは絶対にありません。｣
…ちょっと期待した私が馬鹿だった。
？｢そんなキッパリ言わなくてもいいじゃ〜ん。深澤さん泣いちゃうぞ？｣
｢あ、深澤さんって言うんですね。｣
唐突な自己紹介をスルーしそうになったわ。
深｢そう！正解！よく出来ました〜！｣
｢今言ってましたから分かります。｣
深｢ふむ、サバサバ系女子か。嫌いじゃないよ？｣
｢それはどーも。…で、何か用ですか？｣
危うく本題を忘れるところだった。
今までスラスラ会話してたけど、この人初対面。
深｢んーとね、傘貸してあげようかなって！｣
｢え、別に走ったら帰れるんで大丈夫ですよ。深澤さんが濡れちゃいますし。｣
深｢いーや？なんと深澤さん、折り畳み傘も持ってるんですよね〜。プレゼントフォーユー。｣
｢いや、申し訳ないですよ…。｣
深｢え〜？俺と相合傘したいって？｣
｢言ってません！｣
深｢ま、俺はしてもいいんだけどね？大人しく受け取ってくださ〜い。｣
これ以上断ったらいけない気がして、大人しく貸してもらうことにした。
｢…ありがとうございます。｣
深｢いい子〜。｣
｢あの、今度傘返す時にお礼させてください。だから、あの、連絡先を…｣
深｢あら、意外と積極的なのね？｣
｢あくまでも傘とお礼のためなので！！｣
色々ありながら、やっと連絡先を交換し、帰ろうとした。…が、またもや深澤さんは私を止めた。
深｢あ、待って！言うの忘れてた。｣
｢…なんですか？｣
深｢Aちゃんの会社に佐久間っていううるさいやついるでしょ？あいつ、俺の友達だから、よろしくね！じゃ、連絡待ってるよ♡｣
｢…は？｣
人生の中で1番気持ちのこもった｢は？｣だったと思う。←
つっこみどころは沢山ある。
｢佐久間っていううるさいやつ｣はたぶん私の知ってる佐久間くんだろう。…少し騒がしいのは事実だから。
深澤さんが佐久間くんの友達、と。まぁ、気が合いそうな感じするしな。
あと、語尾に♡ついてた気がするけど、気のせいってことにしとこ。
最後に1番つっこみたいところは、
｢…なんで名前知ってるのよ。｣
…なんかデジャヴ。
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作者名：さくらもち | 作成日時：2022年8月1日 14時
