初恋日記 “ Junta.N ” (ページ10)

今日:8 hit、昨日:0 hit、合計:116,552 hit

3 ページページ10

『着いたで』

そんなお兄ちゃんの声にめまぐるしく変わる都会の景色から引き戻される

やっぱ東京は大きいなぁなんて思いながら

このでかい事務所に入ったら

なるべくお兄ちゃんの力を借りずに頑張りたい。

だから、これから会う人たちにも

安田章大の妹だってことは言わないつもり

そのことはお兄ちゃんも理解してくれているようで

トンっと肩に置かれた手は

『自分で頑張りや』

とでも言うようだった

最初は慣れなかった標準語も

しっかりそれっぽくなってきて

それはもう

『最近すっかり標準語やな～』

って少し寂しそうにお兄ちゃんにも言われるくらいで

ここにきたからには

どうにかボロを出さないように頑張るしかない。

お兄ちゃんが与えてくれた場所。

きっと大丈夫。

あかり『A、今日からやろ？頑張ってな！』

たつくん『Aちゃん今日から仕事中に会えること多なるなぁ～』

ってメッセージが入ってたっけ

お兄ちゃんにそのメッセージ見せたら

やっぱ兄妹やなって笑ってたな

私には

こんなに力強い味方がいるのだから

きっと大丈夫