何故か隣の席の奴に凝視されてる。

彼の実力。 ページ28

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エルside



とりあえず全員が歌い終わったところで、今度はグループで歌うことに。簡単に言えば、ラグポの曲をマジフォー、ユニコ(Aくん含め)の中から2人が組んで歌う…みたいな。マジフォーの曲が1番キツくない？人数的にラグポ大変じゃないの？



「じゃあここは俺達から行きます」

「あれ、アルトくん珍しく乗り気〜！自信満々みたいだね。何歌うの？」

「マジフォーの『WeMe!!!!』です！僕達よくカラオケで歌うんですよ！」




アルトくんが自信満々に名乗りをあげ、ユニコがトップバッターに。俺らの曲を歌うみたいだけど、人数合わないよね？

そんな顔で皆がユニコを見る。するとアルトくんがある一点を凝視し始めた。




「………………Aクン」

「やっぱり俺かよ」




ユニコの3人が期待した目でAくんを見つめる。テルマくんは凄くお願いしてるし、ツバサくんは目で訴えてる。アルトくんはもう強制だというようにマイク持たせてる。

聞いたところ、アトムくんパートがツバサくん、ルイくんパートがアルトくん、アールのパートがテルマくん、そして俺のパートがAくん。マイクを無理やり持たされた挙句、逃げられないように真ん中に座らされてた。どんまい。




「ほら、もう始まるから準備しろよ」

「ツバサァ…！！」

「Aクン、今こそ君の美声を見せる時だよ。後で鮭おにぎりあげるから」

「そうだよAくん！僕らも頑張るから、ね？」

「ユニコ総攻撃すんな…」




あれこれやっている間に曲が始まる。ツバサくんの歌声は言わずもがなだし。アルトくんは音程ぴったりだから文句無し。テルマくんはめっちゃピュアだね。3人とも上手いし。

でも1番驚いたのはAくんかな。キラくんの弟だし、歌はどのくらいなんだろ〜って呑気に考えてたけど…でも相当上手いかも。音程もほとんど外してないし。




「…これ、キラより上手いんじゃねぇの？」

「おいアトム聞こえてるからな！！」

「Aくんは声がよく通ってますし、何より声が綺麗ですね。緋室さんとはまた違うタイプでしょうか…？」

「…御本家の前で大変失礼致しました…忘れて下さいお願いします」




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