黄金色に酔う 【我妻善逸】

番外編.バレンタイン ページ12

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賑やかな街が今日は一段と賑やかさかを増していて
色とりどりに装飾されて
甘い匂いを漂わせていた

今日はバレンタインというもので
男女が身体を寄り添って楽しそうに街を歩いてるのを見受けられる



『(今日はいつもよりお客さんいっぱい来てくれるかな)』


Aはいつもと変わらず店番だ
街にはバレンタイン限定の可愛らしいお菓子が並べられているだろう

菊代さんもこの日のためにチョコレートをどうやって和菓子にうまく馴染ませようかと厨房で頭を悩ませて作った自信作が店頭に並べられていた

あちらこちらの席で注文が回ってきて朝から目が回るほど忙しい日だ

だがやはりいつ見ても色彩ゆたかな甘味が並べられていてどれも新作で早々にそれは売れていって嬉しさこの上なかった



菊代さんもこの日のために頭を悩ませていたが
実はAもであった

菊代に味見をしてもらって何度目かでやっとOKが出たというAの作った甘味が厨房の冷蔵庫で眠っている


もちろん渡す相手は想い人の我妻善逸で早く来て欲しい、けれどやっぱり恥ずかしいし来ないで欲しい、いやでも来なかったら善逸くんの為に作ったのに...と開店しているにも関わらず絶賛脳内大会議中であった



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