ペットショップラブモーション

After that ページ48

光side








俺は薮との関係上、前日に全て見せてもらった。









本当に、綺麗なんだよな。









この感情が正しいとか、そういうのは抜きで









凄く綺麗で美しかった。









鮮明な赤色のたてがみのライオンさん、









雄也が教えてくれたから確信を持てたけど









やっぱり重岡さんだよね。









猫嫌いが発動して、ネコ科のライオンにまで









過剰反応したりする時もあるんだけど、









なんて言うんだろう、









犬みたいな雰囲気なんだよね。









怖さなんてなくて、寧ろ無邪気で。









不思議と隣には緑色の虎が寝かせられていた









薮曰く、皆同じ方向を向かせて寝かせたのだが









ライオンだけ、虎の方を向いていたらしい。









まあ、この虎さんは神山さんだから仕方ないね、









というか、重岡さんらしい。









虎さんの耳には幾つかのピアスがあいていた。









虎さんの下でうずくまってる裕翔









裕翔の耳には、虎さんと同じモチーフのイヤリング。









冷たい床で嗚咽を繰り返す裕翔









その隣に眠るのは青い毛色の狼さん。









慧くんは入口で震えたまま、立ちすくんでいる









そりゃ、色々思い出してしまうよな、って思う









大ちゃんが、慧くんの細い肩を優しく抱き寄せて









大「頑張ってくれて、ありがとうございます」









と、布の上から亡骸を撫でている









途端に泣き出す慧くん。









慧「ふじぃ、藤井さんっ…」









その奥には桃色の象が眠ってる









侑李くんは物怖じはしないらしく









ぺろっと布を捲った









でも、やっぱりショックは大きいらしくて









涼介に支えられて、何とか立っている









暫くすれば鼻をすする音が聞こえてきて









やっと泣けたね、なんて思う









俺？俺は中間さんの遺骨のそばに居るよ。









雄也は薮に任せたの。









中間さんは特に桐山さんに情を持っていたらしく









発見された時には桐山さんを抱き締める形で









眠りに付いていたそう









橙の綺麗な毛色のふくよかな熊と細い人骨









アンバランスだけどシンメトリーで









不思議とね、素敵だった

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