白の住人と灰色の怪盗

白 ページ15

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お店について田中のおじいちゃんを探す

相変わらず人の数が多い

マスコミもいるし…全くお母さん達何やったのよ……


｢田中のおじいちゃんー！｣

長身の眼鏡をかけたおじいちゃんが礼儀正しく恭しくお辞儀する


田中｢日向お嬢様、ごきげんよう｣


｢こんにちわ！！それで聞きたいことがあるんだけど…｣

田中｢瑛二様と夏織様のことでしょうか？｣

｢そ、そう！｣

なんで私が考えてたこと分かったんだろ…？

もしかして田中のおじいちゃん超能力者とか！？


田中｢ではこちらへ｣

田中のおじいちゃんに着いていく


マスコミ｢日向さん！｣

｢わ……｣

マスコミ｢なにかこの宝石のこと知ってますか！？！？｣

｢この…宝石……？｣


一際人が集まっているところへ目を向けると『イタリアのビッグジュエル！！』と書いてある紙の下には空っぽのガラスケース


なるほど、これを貰いにお母さん達が交渉しに行ってるんだね


｢すいません、私もまだ詳細を知らないので……追って両親が発表すると思います｣


では、と言って田中のおじいちゃんがいる部屋へ小走りする

え？なんで走らないのって？

テレビに映ってるのに走れないでしょ！


田中｢この田中…日向お嬢様の成長うれしく思います…｣

｢大袈裟だよ〜｣

目頭を抑えわざとらしく鼻をすする田中のおじいちゃん

｢それで、お母さん達は何を…？｣

しっかりと扉を閉めて鍵をかける

盗聴器が仕掛けられてないかチェックもする


お店のことに関して何か盗聴されてたら困るからね


田中｢……"翠の貴婦人"(ヴェルデ-シギオラ)…知っておりますか？｣


｢うん……ビッグジュエルで希少価値も高い、それに確か………｣








_________何処かの組織が狙っている




なんで翠の貴婦人を狙っているのか分かんないけど、それは有名な話


その宝石にはなにか特別な力があるのかな？


でもなんでいきなり翠の貴婦人……？



………あっ。



｢…もしかしてお母さん達は………｣



田中｢はい。そちらの交渉に行かれました｣



｢また大物を……｣


もしかして怪盗キッド見物しに来てたりして…

そんな訳ないか！まだ公表してないんだもんねっ！


｢じゃあね！田中のおじいちゃん！｣



田中のおじいちゃんと別れてお店の出口へ向かう時


見覚えのある顔が見えた




見覚えのある、と言っても記憶 "情報" の中で




｢黒羽快斗…｣




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