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そのままリビングでいつもと変わらずそいつと話をしてると数分で母が帰ってきた。
涼介ーやっと起きたの？何か食べる？と、何にも知らない母はいつもと変わりないありふれた会話をしてきた。
んーん、これから友達とご飯行くからいいやーと行ってソファーから立ち上がった。
2人を交互に見て俺は言ってやった。
再婚の話だけど…俺はまだしないでほしい。と。
リビングにテレビのつまんないバラエティーの音だけが響く。
俺…母さんが好きなんだ。俺が家族を守るんだって決めて生きてきたんだ。だから、俺の気持ち…置いてかないで。
そう言って涙を流してやった。あいつなんかどうでもいい。母さんは絶対にこんな俺の事を蔑ろにしない。母さんも涙を浮かべながら俺を抱きしめた。涼介…そうよね、急だったね、ごめんねと俺の頭を撫でた。
俺を抱きしめていた母があいつに向かって、やっぱりちゃんと子供達が納得できる関係になってからにしましょうよ？と言った時、ああ、そうだな。大事に想うあまり、ちょっと急ぎすぎたね。すまない。って言ってたけど、母が再び俺に目を向けた瞬間の奴の歪んだ顔が見えた。
もうこいつと母さんの再婚とかの話じゃなくて、こいつの存在自体をなんとかしないと俺に平穏が無い。さっきのあいつの行動が、本当に金目当てなのかまでは正直わからない。だけど、母の恋人だとはいえ、まるで泥棒のようにコソコソと探索するような奴を家族に迎え入れるなんて、できない。
母や姉妹はそんな風には感じないかもしれない。多分あいつを見る角度が俺と違うと思う。護る側と護られる側、男と女の違いは多少あると思う。
全部が漠然としてるけど、少なくとも家族を守ろうと決めて生きてきた俺は、もうあいつの事を認められない。
もっとちゃんとした証拠であったり、確証が欲しかったので、色々考えた結果が
一人暮らしして、家族にバレない様にあいつの本性を探る事。
好き勝手に出入りしてるわけではないけど、自分家の様にやって来るあいつと同じ空間では証拠も確証も隠しておけない。
それで一人暮らし始めたんだ。
お互いのグラスのコーヒーはとっくに無くなってて、外は真っ暗になってた。
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もとか(プロフ) - ちこさん» 感想なんて頂けると思っておらず、気付くのが遅くなりました。とても嬉しいお言葉ありがとうございます。本当勝手なイメージですが、楽しんで頂けたら嬉しいです。 (2017年8月4日 0時) (
レス) id: c52394b53a (このIDを非表示/違反報告)
ちこ(プロフ) - こちらの作品の伊野尾くんの心理描写が、自分に見えている伊野尾くん像に近く、頷きながら読ませていただいています。読み応えのある文章で、とても楽しいです。ゆったりと、こちらの作品の行く先を見届けさせていただけたら幸いです。更新頑張って下さい。 (2017年7月22日 21時) (携帯から) (レス) id: 01135ac351 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もとか | 作成日時：2017年7月19日 22時
