【最俺】好きを数えて【短編集】

【ドッキリ】突然幼馴染から綾鷹100本送られてきたらキヨはどんな反応をするのか？【検証】 ページ20

「はいどうもこーすけです」


「はいどーもフジです」


「どうもヒラです」


3人の挨拶が終わり、早速こーすけが口火を切った。


「てなわけでですね、私たちにはもう1人、共に過ごしてきたメンバーがいるわけじゃないですか」


「そうですね」


「実は今回、彼にドッキリを仕掛けてみたいと思います！」


「よっ！！」


こーすけの台詞に、ヒラが小さく拍手する。
よっ！！(拍手)はこーすけの口癖でもあるのだが……


「今回は、第三者に協力して頂きまして、なんと、
キヨ宛に綾鷹をですね、100本、送って頂きました！」


「100本！？」


フジが驚いたように声を上げ、ヒラは「わー」といったように天を仰いだ。


「でですね、もうすぐキヨが来る訳なんですけれども、既にこちらにですね」


そう言って、こーすけは傍らにダンボールを置く。


「キヨへの贈り物がですね、用意してあります！」


おー、と他のふたりが声を上げる。


その後他愛のないやり取りの後、ガチャリと扉の開閉音が聞こえた。その一瞬後、全く事情を知らないキヨが入ってくる。


「あれ、俺遅刻してます？」


既に3人が揃っており、しかもカメラが回っているのを見て不安げに言った。


「いやいやしてないしてない」


フジが苦笑しつつ言った。
その様子に、キヨは安堵したようだ。


「それじゃあ本人も来たところでですね、こちらの出番ってわけですよ」


「え？本人？何が？」


笑いながらも戸惑っているキヨ。
そんな彼に、例のダンボールが渡された。


「いやなにこれ重っ……あれ！？これ【個人情報】からの荷物じゃん！？」


「いやぁ、キヨ宛に来たんですよ、今日ね。
てなわけで、ちょっとキヨ開けてみて」


おう……と、恐る恐るキヨは箱を開けた。
中身はもちろん、綾鷹100本。
そんなことは知る由もないキヨは、中身を見て文字通り盛大に仰天した。


「えっ、あ、綾鷹じゃん！？めっちゃ入ってるし！」


ペットボトルを1本手に取り、キヨは大声を上げる。
それから、俺にだよね？と3人に確認した。
3人が頷くのを見て、キヨは──カチリとキャップを開け、そして余程喉が渇いていたのか、一気に飲み干した。


「めっちゃ飲むじゃんお前」


フジは耐えられないと言ったように腹を抱えて笑っている。
こーすけやヒラも似たように爆笑していた。


「てなわけで結果としてはですね、即飲み干す、でしたー！」


その言葉に、キヨは混乱したように首を傾げていた。

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