フジ《雨の日》 ページ17
「うわ、Aずぶ濡れじゃん……今みんないないけど、早く入って」
本当は、みんなに差し入れしようと思って最俺ハウスを訪ねたのだが、道中で大雨に遭い、傘を忘れた私はずぶ濡れになってしまったのだった。
「ごめんねフジ、迷惑かけて」
「迷惑とかじゃないから、ほら早く」
フジに急かされ、私は彼について行き、リビングへと向かった。
長い髪からは水滴が滴り落ち、お気に入りのワンピースは雨のせいでずぶ濡れになり、重い。
「さて、まずは……」
そう言って、フジはふかふかのタオルを持ってきて、私の頭をわしゃわしゃと拭いた。
「随分と雨酷かったでしょ？服も大変なことになってるし」
「これお気に入りなんだけどね……」
そう答えて苦笑する。
しばらく髪を拭いてから、今度はドライヤーで乾かしてくれた。
ブォォォン、という音と共に、温風が顔の横を掠める。
髪が長いからか、乾かすのには少し時間を要した。
「……よし、これでOK」
最後に手ぐしでサッと整えて、彼は満足げに頷いた。心做しか、家を出る前より綺麗にまとまっている気がする。
「ありがとう、フジ……ぶぁっくしょえっ！！」
「女性らしからぬくしゃみだなぁ……まだ雨止んでないし、少しでもゆっくりしていきなよ。着替え用意してくる」
苦笑してから、フジは部屋を出ていった。
それにしても……本当に最俺ハウスって、いつも動画で映ってる一角以外はそこまで片付いてないんだなぁ……そう思いながら部屋中を眺める。
「ごめん、着替えっつっても俺のしかなくて……
着替えたらさ、ワンピース乾かしとくから俺に貸して」
フジから着替えを受け取り、頷く。
それを見た彼は、部屋を出ていった。
着替え終わったはいいが、本当にブカブカでしかない。まぁいいか。そう思って、部屋の外で待つフジにワンピースを渡しに行く。
「ごめん……これ、お願いします」
「っ……あ、分かった。ありがとう」
一瞬、フジが私を見て狼狽えたように見えた。
やっぱ似合ってないんかなぁ……
部屋に戻り、またしばらくすると、マグカップを片手にフジが戻ってきた。
「これ、ホットミルク。体冷やさないようにして」
素っ気なくホットミルクを渡された。
ゆらゆらと湯気の立つマグカップに口をつけようとすると、フジのものと思われる上着をかけられた。
「お前、その格好危ないから、これ羽織っとけ」
彼は目を逸らしたままだ。
ありがとう、とお礼を言う。
窓からは光が差し始めていた。
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まりな - すごく面白かったです！ ネタなんですが、お互いがお互いを助けようとして過去に戻り、すれ違う。的なお話が個人的には面白そうだなぁと、思っています！ できればキヨさん推しなのでキヨさんがいいです！←めっちゃ失礼してる気がする。… 長文失礼しました！ (2019年9月17日 22時) (
レス) id: 09dc9c6a8c (このIDを非表示/違反報告)
緋奈香 - みねさん» 本当にありがとうございます…！こーすけさんのネタ切れが激しかったのでマジで助かりました！ありがとうございます！書き方クッソ下手ですけど許してください)^o^( (2019年7月16日 22時) (レス) id: 6b4203fd69 (このIDを非表示/違反報告)
みね(プロフ) - 緋奈香さん» どうぞどうぞ！むしろうちの案は作者様のものとして扱って下さいな笑 (2019年7月16日 21時) (レス) id: 214adefcf9 (このIDを非表示/違反報告)
緋奈香(プロフ) - みねさん» なるほど！めっちゃいいですね、そのネタお借りします(^^) (2019年7月16日 21時) (レス) id: 2a8fba13b5 (このIDを非表示/違反報告)
みね(プロフ) - こーすけと一緒にバイキングに行ってみた 的な？やつです笑 どっちが多く食べれるかなど競ったり〜みたいなって思ってます！ (2019年7月16日 6時) (レス) id: 214adefcf9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：緋奈香 | 作成日時：2019年7月12日 16時
