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ヒラ《お化け屋敷》 ページ15

「やだやだやだやだ」

「大丈夫だって、ここのお化け屋敷は怖くないってもっぱらの噂なんだから」


某所にある遊園地。
今日はヒラと2人でそこに来ている。
たくさんのアトラクションがある中、私たちはお化け屋敷の前で軽く揉めていたのだった。


「私がお化け無理なの知ってるでしょ!?」


必死に訴えかけるが、ヒラは「大丈夫だって」と私を宥めるばかりだ。


「ヒラは怖くないの?」


そう問いかけると、ヒラは首を振った。


「別に怖くないよ。だってここのお化け屋敷怖くないらしいし、大丈夫だって言ってるじゃん」


だから行こ?と、ヒラは私の手を引く。
嫌だァァァという断末魔にも似た声がその場に響き渡った。


結局私が妥協し、チケットを買ってお化け屋敷の中に入った。
中は薄暗く不気味だ。
いつどこから何が出てくるか分からない恐怖に鳥肌がスタンディングオベーションだ。


「……ねえ、A」

「何……?」


恐る恐る聞くと、ヒラは自分の袖を指さす。


「なんでさっきから俺の袖掴んでるの?……いや、別にいいんだけど、服が伸びちゃう」

「あ」


小さく声を上げ、私は無意識に掴んでいたらしいヒラの袖から手を離した。
暫く歩くと、どこからが呻き声が聞こえてくる。


「……い」


思わず声のした方を振り向くと、突然脇から長い髪の女の幽霊が飛び出して来た。


「1枚足りない……っ!!」

「いやぁぁぁ!!」

「あ、え、ちょ、A!?そっち逆!入り口!」


あまりの衝撃に、私は必死に駆け出していた。
──入り口の方に。
息を切らしながら駆けてきてくれたヒラに無事連れ戻され、私たちは再び先に進んだ。


それからも、一つ目小僧だの、から傘お化けだの、ろくろ首だの、嫌に古典的なお化けばかりが襲いかかって来る。どれも怖いのには変わりないけど。
やっと外に出られた時には、息も絶え絶えの状態だった。


「怖いじゃんよここぉ……」


端っこでうずくまると、ヒラが優しく背中をさすってくれた。


「まぁ、確かに怖かったね。とりあえず落ち着いて」


そう言って、鞄からジュースを取り出して渡してくれた。私の好きなオレンジジュースだ。
キャップをカチリと開け、喉に流し込む。


「ああ、美味しい……ありがとう、ヒラ」

「いいえー。Aが怖がってるとこ久々に見れたしそのお礼も兼ねて」

「何言ってんのお前!?」


兎にも角にも、幼馴染と来る久々の遊園地を、思う存分楽しめた(?)のでした。


ヒラ《お化け屋敷》

混乱中の作者より→←キヨ《事故》*みね様リク



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まりな - すごく面白かったです!   ネタなんですが、お互いがお互いを助けようとして過去に戻り、すれ違う。的なお話が個人的には面白そうだなぁと、思っています!  できればキヨさん推しなのでキヨさんがいいです!←めっちゃ失礼してる気がする。… 長文失礼しました! (2019年9月17日 22時) (レス) id: 09dc9c6a8c (このIDを非表示/違反報告)
緋奈香 - みねさん» 本当にありがとうございます…!こーすけさんのネタ切れが激しかったのでマジで助かりました!ありがとうございます!書き方クッソ下手ですけど許してください)^o^( (2019年7月16日 22時) (レス) id: 6b4203fd69 (このIDを非表示/違反報告)
みね(プロフ) - 緋奈香さん» どうぞどうぞ!むしろうちの案は作者様のものとして扱って下さいな笑 (2019年7月16日 21時) (レス) id: 214adefcf9 (このIDを非表示/違反報告)
緋奈香(プロフ) - みねさん» なるほど!めっちゃいいですね、そのネタお借りします(^^) (2019年7月16日 21時) (レス) id: 2a8fba13b5 (このIDを非表示/違反報告)
みね(プロフ) - こーすけと一緒にバイキングに行ってみた 的な?やつです笑 どっちが多く食べれるかなど競ったり〜みたいなって思ってます! (2019年7月16日 6時) (レス) id: 214adefcf9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:緋奈香 | 作成日時:2019年7月12日 16時

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