キヨフジ《力になりたい》 ページ11
「……」
「A、今日ずっと黙ってるけどどうしたんだ？
俺が当ててやろうか。昨日の昼ドラを見忘れた」
私は無言で首を振る。
キヨは私の反応を見てから続けた。
「じゃあ、朝ドラを見忘れた」
またもや無言で首を振る。
三度目の正直とばかりに、キヨはひときわ大きな声で言う。
「じゃあ、月9を見忘れた！！」
「しつこい。ほっといて」
てかどんだけ私ドラマ好きやねん。
冷たく返答すると、キヨは項垂れてしまった。
「キヨは女心分かってないなぁ。
A、もしかしてバイト先で何かあった？」
図星だった。
目を見開きながら彼を見る。
「やっぱそうだ。前にもこーすけがバイト先のことで相談されたって言ってた。A、無理してるでしょ？」
「無理なんて、そんな……」
「Aが頑張ってるの、俺らは知ってるから」
その言葉に、目が点になるのが分かった。
呆気に取られて彼を見つめた。
すると、さっきから黙っていたキヨが口を開いた。
「いつも笑顔でいるのはいい事だと思うけど、だからって悩み事を抱え込むのはよくねぇ。こんな素晴らしい幼馴染が、お前には4人もいるんだぞ？
だから、いつでも頼って来いよ」
そして、キヨはにこりと笑う。
その表情に安心しきってしまったのか、突然目尻から涙が零れ、頬を伝った。
いつしか涙が止まらなくなった。
「ほらほら落ち着いて」
しゃくり上げながら必死に呼吸する私に、フジが優しくハンカチを差し出してくれる。
それから、ずるずると鼻をすすっている私の鼻水を、キヨがティッシュでかんでくれた。
「ごめん……二人とも……」
泣きじゃくりながらなんとかそう言うと、2人は苦笑した。
「別にAが謝ることじゃないよ」
「そうそう、俺らを心配させたことに関しては謝ってくれてもいいけどな」
「こら、キヨ」
いつもの2人のやり取りに、思わず笑みが零れた。
「良かった、やっと笑ってくれた」
私の顔を見て、フジが安堵したように言う。
キヨも、うんうんと頷いている。
「やっぱ俺のおかげだな。俺って天才だな」
「自画自賛やめなさい」
「ううん、2人のおかげだよ。気持ち、すごく重くて、バイト先に行くのも辛かった。だけど、話聞いてもらったり、元気づけてもらったりして、立ち直れたよ。本当にありがとう」
改めてお礼を言うと、2人は微かに頬を染めて、同時に、「どういたしまして」と笑った。
キヨフジ《力になりたい》
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まりな - すごく面白かったです！ ネタなんですが、お互いがお互いを助けようとして過去に戻り、すれ違う。的なお話が個人的には面白そうだなぁと、思っています！ できればキヨさん推しなのでキヨさんがいいです！←めっちゃ失礼してる気がする。… 長文失礼しました！ (2019年9月17日 22時) (
レス) id: 09dc9c6a8c (このIDを非表示/違反報告)
緋奈香 - みねさん» 本当にありがとうございます…！こーすけさんのネタ切れが激しかったのでマジで助かりました！ありがとうございます！書き方クッソ下手ですけど許してください)^o^( (2019年7月16日 22時) (レス) id: 6b4203fd69 (このIDを非表示/違反報告)
みね(プロフ) - 緋奈香さん» どうぞどうぞ！むしろうちの案は作者様のものとして扱って下さいな笑 (2019年7月16日 21時) (レス) id: 214adefcf9 (このIDを非表示/違反報告)
緋奈香(プロフ) - みねさん» なるほど！めっちゃいいですね、そのネタお借りします(^^) (2019年7月16日 21時) (レス) id: 2a8fba13b5 (このIDを非表示/違反報告)
みね(プロフ) - こーすけと一緒にバイキングに行ってみた 的な？やつです笑 どっちが多く食べれるかなど競ったり〜みたいなって思ってます！ (2019年7月16日 6時) (レス) id: 214adefcf9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：緋奈香 | 作成日時：2019年7月12日 16時
