ヒラ《世話焼き》 ページ29
「ゴホッ、ゲホッ」
「A……大丈夫？無理しないで」
「ごめんね、ヒラ。わざわざ家まで来てもらっちゃって」
「気にしないでいいよ」
絶賛風邪ひき中の私ですが、今日はなんとヒラがお見舞いに来てくれました。優しい。
ちなみにキヨ、フジ、こーすけは忙しくて来られないらしいけど、連絡は来た。
【キヨ:風邪ひいたらしいな。無理すんなよ】
【フジ:体調大丈夫？無理しないでゆっくり休んでね】
【こーすけ:体調崩したんだって？俺に出来ることがあったらいつでも頼っていいからな】
私はなんて素敵な幼馴染を持ったのだろうと感動しっぱなしだ。
で、その幼馴染のひとりのヒラが、たまたま時間があったということで、こうして私の家まで来て看病してくれているという訳だ。
「うわ、またタオル熱くなってる……ごめん気付かなくて」
そう言って、ヒラは私の枕元の洗面器に、私の額に当ててあるタオルをちゃぽんとつけた。
それから絞って、また私の額に当てる。
「……本当に世話かけて、ごめん」
「いいのいいの。俺が好きでやってることだから」
そう答えてにっこりと笑うヒラ。
申し訳ないと思いつつも、ここまで気遣ってくれることに感謝しかない。
そんなことを考えていると、私の腹の虫が突然騒ぎ出した。タイミング最悪かよ。
「あ、お腹すいた？もうお昼時だもんね。お粥でも作ってこよっか？」
「あ……じゃあお願いしていい？冷蔵庫の材料使っていいから」
はーい、と間延びした返事を残し、彼は台所へと向かっていく。
そもそも私が住んでいるのはアパートのワンルームだから台所めっちゃ近いんだけど。
それでも目眩がして動けないから、本当にありがたいことこの上なかった。
しばらくして、ヒラが戻ってきた。
手にしたお盆に乗っているお粥はとても美味しそうだ。
「わ、美味しそうっ」
思わず目を輝かせると、ヒラは笑った。
「こんな時でも食い意地はあるんだね」
「余計なこと言わないで」
はいはい、と彼は苦笑し、私の枕元に座った。
それからスプーンでお粥を一口掬う。
息を吹きかけて冷ました後、そのスプーンを差し出す。
「はい、あーん」
「えっ！？……あ、あーん」
されるがままに一口お粥を食べる。
暖かくて美味しい。思わず頬が緩んだ。
「美味しい？まだあるから、いっぱい食べていいよ」
そう笑った彼の笑顔が、いつもより輝いて見えたのは、きっと熱のせい。
ヒラ《世話焼き》
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まりな - すごく面白かったです！ ネタなんですが、お互いがお互いを助けようとして過去に戻り、すれ違う。的なお話が個人的には面白そうだなぁと、思っています！ できればキヨさん推しなのでキヨさんがいいです！←めっちゃ失礼してる気がする。… 長文失礼しました！ (2019年9月17日 22時) (
レス) id: 09dc9c6a8c (このIDを非表示/違反報告)
緋奈香 - みねさん» 本当にありがとうございます…！こーすけさんのネタ切れが激しかったのでマジで助かりました！ありがとうございます！書き方クッソ下手ですけど許してください)^o^( (2019年7月16日 22時) (レス) id: 6b4203fd69 (このIDを非表示/違反報告)
みね(プロフ) - 緋奈香さん» どうぞどうぞ！むしろうちの案は作者様のものとして扱って下さいな笑 (2019年7月16日 21時) (レス) id: 214adefcf9 (このIDを非表示/違反報告)
緋奈香(プロフ) - みねさん» なるほど！めっちゃいいですね、そのネタお借りします(^^) (2019年7月16日 21時) (レス) id: 2a8fba13b5 (このIDを非表示/違反報告)
みね(プロフ) - こーすけと一緒にバイキングに行ってみた 的な？やつです笑 どっちが多く食べれるかなど競ったり〜みたいなって思ってます！ (2019年7月16日 6時) (レス) id: 214adefcf9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：緋奈香 | 作成日時：2019年7月12日 16時
