罰ゲーム2 (ページ15)

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緑side ページ15

『たちょ、それは違うよ』

なんで？なんでそんなこと言うん？

『たちょのそれは“勘違い”と“思い込み”や』

そんなことないよ。
やって、俺はちゃんと丸ちゃんのことが……。

『大倉は俺のこと“好き”じゃないよ』

好き、やねんで。

＊＊＊＊＊

「どうしてん、たつ。急に電話かけてきて……」

信ちゃんはまぁまぁ夜遅くの時間やったのに俺を家に上げてくれた。
俺は何も言わずに信ちゃんが誘導してくれるままにソファに座らせてもらった。

相変わらず綺麗な部屋やな。
丸ちゃんとは全然違う。
ヤスとも、違うな。

「……信ちゃんは、俺が誰のこと好きやと思う」

沈黙の間が信ちゃんの心情を表面化してみたいにわかりやすくて、俺は空気を壊すように思わず鼻で笑う。

「どうしたん？ほんまに……」

「………丸ちゃんに、好きやって伝えたら“勘違い”やって言われた」

「えっ」

信ちゃんの疑問符は何に対してやったんやろうか。
俺の気持ちのことなんか、告白した事なんか、丸ちゃんの答えに対してなんか。

でも、それを聞いてあげられる余裕なんかなかった。

「……俺、丸ちゃんに対しての感情が何かわからんくなった」

丸ちゃんのあの目はおふざけとかじゃない。
完璧に真剣に言ってた。
だから、余計に俺は苦しくて仕方なかった。

最初は友愛やったよ、確実に。
でも、丸ちゃんが多分亮ちゃんと再会したぐらいから友愛だなんて言ってられへんぐらい執着してた。
この感情に名前を付けるとしたら“恋愛”じゃないん？

それ以外になんて付けたら良いんよ。

「たつ、ちゃんと説明してくれ。じゃないと俺にはわからんし、何も言ってやれへんわ」

「信ちゃん……」

「大丈夫、別に気持ち悪いとかありえへんとか思わんから。だから話してくれ」

信ちゃんの優しい笑顔を見たら何となく気持ちに余裕が生まれた気がして、俺は撮影後に丸ちゃんに家まで送ってもらった話から始めた。